MENU
カテゴリー

轆轤町 (ろくろちょう ) あまりに不吉な前の町名は?

轆轤町 / 京都ブログガイド

「 轆轤町 ( ろくろちょう ) 」

松原通を東へ, 鴨川に掛かる松原橋を渡り, 宮川町を過ぎて少し行くと,「轆轤町」があります。

“轆轤” とは, 焼物を作るときに陶器を回す器具ですよね。

京都は清水焼があるから, 焼物関係の歴史がある町なんでは ? と思いますが, 実は全く違います。

目次

あまりに不吉な前の町名は ?

轆轤町 / 京都ブログガイド

実は, 「 髑髏 ( どくろ ) 」 が名前の由来なんです。 でも, なぜ髑髏だったんでしょうか ?

平安時代以来, この轆轤町の辺りは「 鳥辺野 ( とりべの )  」と呼ばれていた死者の風葬地域の入口辺りになっていたため, 人骨がいたるところに転がっていたそう。

そのため「 髑髏町 」と呼ばれるようになりました。

ただ, その町名があまりにも不吉だということで, 江戸時代の始めに, 語呂が似ている『轆轤町』に変更されたそう。

鳥辺野 ( とりべの )

鳥辺野の由来は, 風葬された死体に鳥やカラスが群がってきたことから名付けられたもの。

東山七条の阿弥陀ヶ峰の麓を中心に, 北は五条坂の辺り, 南は新熊野神社付近まで, 西は鴨川の辺りまでの広範囲にわたる地域で, 平安京の東の葬送地 ( そうそうち ) でした。

現在では, 火葬が当たり前になっているけど, この当時は, 民衆の死体は, 鳥辺野などの風葬地に捨てられるのが一般的でした。

京都には, 平安京の東にあった鳥辺野の他に「 化野( あだしの ) 」,「 蓮台野( れんだいの ) 」の3つの風葬地がありました。 ちなみに, 蓮台野へ死者を運ぶ道が, 今の千本通。 千本通の名前の由来も実は怖いんです。

六道之辻

六道の辻 / 京都ブログガイド

ちょうど, 轆轤町の辺りは「 六道之辻 」と呼ばれ, この世とあの世の境目と考えられてきました。

「 六道 」とは, 仏教の教義でいう地獄道( じごく )・ 餓鬼道( がき )・ 畜生道( ちくしょう )・ 修羅道( しゅら )・ 人道( 人間 )・  天道の六種の冥界のこと。

路地の宝庫

笑い路地 / 京都ブログガイド

おもろい路地名 (笑)

轆轤町は「 六原 ( ろくはら 六波羅 ) 」と呼ばれている地域にあり, たくさんの路地があります。 この辺りを歩いていると, そこかしこに路地があります。

京都 路地 そして辻子。 

京都らしい細い路地を見ながら, 散策してはどうでしょう (^^)

轆轤町 アクセス

六道の辻 / 京都ブログガイド

六道之辻の現在。 画面奥が清水寺方面。 轆轤町を通る今の松原通は昔の五条通。 清水寺への参詣道でもありました。

松原通大和大路東入ルにあります。

・京阪電車「 清水五条駅 」4番出入口から徒歩約9分。
・京阪電車「 祇園四条駅 」1番出入口から徒歩約9分。
・阪急電車「 京都河原町駅 」1B番出入口から徒歩約12分。

近くの観光スポット

六波羅蜜寺

轆轤町にあるのが, 「 六波羅蜜寺 」。

全盛期は寺域も広く, 平家の邸宅や鎌倉幕府の探題が置かれるなど, 源平史跡の中心。

六道珍皇寺

轆轤町北東そばにあるのが, 「 六道珍皇寺 」。

お盆前の8月7日~10日, ご先祖様をお迎えする「 六道まいり 」をするため, 六道珍皇寺へ多くの京都人が訪れます。 お盆前に, ご先祖様の霊を迎える京都ならではの習慣を見ることができます。

あじき路地

轆轤町南西角から徒歩約2分にあるのが, 「 あじき路地 」。

築100年以上の京町屋を大家の 「 安食 弘子 ( あじき ひろこ ) 」 さんが再生し, 現在はクリエーターやお店が軒を連ねます。 京都らしい雰囲気を感じながら, お店めぐりもすることができます。

大和大路通 ・ 繩手通

轆轤町の西端から徒歩約2分にあるのが, 「 大和大路通・繩手通 」。 四条通 ~ 五条通からの間の大和大路通の周辺には, 神社仏閣や観光スポットもたくさんあって見所満載。 私もよく通ります (^^)

摩利支尊天堂

轆轤町の西端から徒歩約4分にあるのが, 「 摩利支尊天堂 」。

摩利支天は, “陽炎 ( かげろう )” を神格化したもの。 陽炎は, ゆらゆらと揺らめく幻なので, 実体がなく, 捕えることができない。 ということから, 日本では, 多くの武士が守護神として信仰しました。 楠木正成もその一人。

宮川町

轆轤町の西端から徒歩約5分にあるのが, 京都五花街のひとつ, 「 宮川町 」。 石畳風の道が続く宮川町通の両側に京町家が立ち並び, 京情緒を満喫できます。 花見小路通よりも人が少なく, 落ち着いて京都らしい雰囲気を楽しめるので, 「 宮川町 」 はオススメ。 舞妓さんの歩く姿も絵になります。

京都えびす神社

轆轤町の西端から徒歩約5分にあるのが, 「 京都えびす神社 」。

初詣が終わった後の京都の1月の風物詩と言えば, 京都えびす神社の 「 十日ゑびす大祭 」。 毎年, 1月8日~1月12日に行われています。 福娘だけではなく, 舞妓さんがいるところが, 京都らしい。

「 十日ゑびす 」 の5日間の中で, 11日の ” 残り福 ” の時だけ, 祇園甲部と宮川町の舞妓さんが来て福を授けるお手伝いをします。

建仁寺

轆轤町の西端から徒歩約6分にあるのが, 「 建仁寺 」。

建仁二年 ( 1202 ) , 創建時の元号から 「 建仁寺 」 と名付けられました。 日本に禅宗をもたらした明庵栄西 ( みんなんようさい ) が初代住職。

松原橋

轆轤町の西端から徒歩約6分にあるのが, 鴨川。 そこに架かっているのが, 「 松原橋 」。 かつてここには五条通が通っていました。 伝説の決闘があったのも, 実はこの「 松原橋 」なんです。

花見小路通

轆轤町の北端から徒歩約8分にあるのが, 「 花見小路通 」。 花見小路通の四条通から南は石畳風に整備され, 道の両側には京風情溢れる街並みが続きます。

祇園甲部 」 と呼ばれる※京都 五花街の中でも一番舞妓さんの在籍数が多く, 最大規模の花街の中を通り, お茶屋で有名な一力亭があるのも花見小路通。 これぞ京都という知名度が高い通りです。

京都 五花街 : 祇園甲部, 祇園東, 宮川町, 先斗町, 上七軒の五つ。

近くの宿泊施設

ホテル ザ セレスティン京都祇園

八坂の塔を望む閑静な地に佇む, 京を知り愉しむ, 食とおもてなしのホテル。

山茂登旅館

料理が自慢の京町家造りの旅館。

近くのグルメ

みなとや幽霊子育飴本舗

轆轤町の六道ノ辻にあるのが, 「 みなとや幽霊子育飴本舗 」。

450年続いているお店の不思議で切なく悲しい由来の幽霊子育飴。 甘さを押さえた昔懐かしい素朴で, 飽きのこない味は, 「 みなとや幽霊子育飴本舗 」でしか体験できない飴。

近くのラーメン屋

ラーメン ポパイ

轆轤町の西端から徒歩約5分にあるのが, 「 ラーメンポパイ 」。

醤油のやわらかい味わいと, 豚のまろやかなコクが楽しめます。 後味に, ほんのり魚粉のような味が口の中に残ります。 そして, ラーメン以外にも美味しいものが。

ラーメン藤 五条店

轆轤町の南西角から徒歩約6分にあるのが, 「 ラーメン藤 五条店 」。

「ラーメン藤」の味は, 「 中華そば ますたに 」に代表される背脂チャッチャの ” 京都ラーメン ” とは全く別の, 京都で脈々と続く一つのラーメンの系統。「 京都醤油 」といってもいいんでは。 私の勝手な命名だけど (笑)

ラーメン藤は, 店によって味が違い, がっかりすることがあるけど, ラーメン藤 五条店は, 久世橋にあるラーメン藤 京都本店と同じ味を楽しめます。

ちなみに, 久世橋の「ラーメン藤 京都本店」ができて,45年以上。 ラーメン屋で50年に近いのはすごいですね。

轆轤町 まとめ

轆轤町 / 京都ブログガイド

清水焼発祥の五条坂の近くにあるので, 焼き物関係の由来かと思うけど, 実は “髑髏” からきているとは驚き。

住所を書くときも漢字が難しく画数が多いので大変 (笑)

「轆轤町」もそうだけど, 京都には他にも珍しく, 変わった由来の地名や通りもあります。

コメント

コメントする

コメントは日本語で入力してください。(スパム対策)

CAPTCHA

目次