「 妙心寺 」
妙心寺は、 大好きなお寺の中の一つ。
禅寺らしく必要最小限で無駄なものがなく、 簡素な中に完成された美しさがあります。
甲子園球場8個分 ( 約十万坪 ) の広大な寺域で、 妙心寺の境内には45以上の妙心寺派の寺院があります。 外にも塔頭を持ち、 石庭で有名な「 龍安寺 」も妙心寺の塔頭。
妙心寺 日本最大の禅寺
![妙心寺 / 京都ブログガイド](https://blog.kanko.jp/wp-content/uploads/2020/03/20200315myoshinji2.jpg)
寺域がかなり大きく、 南北500M以上あります。
妙心寺はとても広いので、 アクセスも南総門と北総門から入山可能。
![妙心寺 / 京都ブログガイド](https://blog.kanko.jp/wp-content/uploads/2020/03/20200315myoshinji12.jpg)
なので、 お寺の中の道は24時間通行可能で、 生活道路になっています。 地元の人の生活に溶け込んでいるお寺。
ちなみに、 妙心寺のある辺りは、 花園という地名。
これは、 昔この辺りに公家の屋敷があり、 四季折々に美しい花々が咲き誇っていたことから名づけられた地名です。
妙心寺 について
![妙心寺 / 京都ブログガイド](https://blog.kanko.jp/wp-content/uploads/2020/03/20200315myoshinji18.jpg)
妙心寺は、 ※1 臨済宗妙心寺派の総本山で、 末寺3,400余か寺を持つ臨済宗最大の宗派。
妙心寺を創建したのは、 第九十五代 ※2 花園天皇。 鎌倉時代末期の1308年、 12歳で即位しました。
花園天皇の後を継いだ後醍醐天皇が鎌倉幕府滅亡後に行った朝廷を中心とした「 建武の新政 」が武士の不満と反発を生み、 武士の頭領 足利尊氏が室町幕府を開き、 光明天皇を擁立 ( 北朝 ) 。 これを認めない後醍醐天皇は吉野に逃れ朝廷を開きます ( 南朝 ) 。
ここに50年以上続く南北朝時代が始まることになってしまいます。
朝廷が、 北朝と南朝に別れてしまったことに、 自分にも責任の一端があるかもしれないと心を痛めた花園天皇は、 禅の修行に打ち込みました。
深く禅に帰依した花園天皇が花園御所を改め、 妙心寺を創立。 初代住職は ※3 関山慧玄 ( かんざんえげん無相大師 ) 。
※1 禅宗の1つで、 他に曹洞宗 ・ 日本達磨宗 ・ 黄檗宗 ・ 普化宗がある。
※2 1297 ~ 1348、 第95代天皇。
※3 127 7~ 1361、 鎌倉時代末期から南北朝時代の臨済宗の僧。
妙心寺の厳格な禅の教えは、 武士の間に拡がり、 織田信長、 豊臣秀吉、 徳川家康など多くの武将の心の拠りどころとなりました。
また、 江戸時代には諸大名が競って禅の寺院を建立し、 最盛期には100もの寺院が存在。 現在も寺の中に45以上の塔頭寺院があります。
妙心寺 伽藍
![妙心寺 / 京都ブログガイド](https://blog.kanko.jp/wp-content/uploads/2020/03/20200315myoshinji4.jpg)
正面に見えるのは「 三門 」。
勅使門から北へ三門 ・ 仏殿 ・ 法堂 ・ 寝堂 ・ 大方丈が一直線に並び、 その東側に浴室 ・ 鐘楼 ・ 経蔵が並んでいます。
勅使門
![勅使門 / 京都ブログガイド](https://blog.kanko.jp/wp-content/uploads/2020/03/20200315myoshinji3.jpg)
三門
![妙心寺 / 京都ブログガイド](https://blog.kanko.jp/wp-content/uploads/2020/03/20200315myoshinji5.jpg)
仏殿
![妙心寺 / 京都ブログガイド](https://blog.kanko.jp/wp-content/uploads/2020/03/20200315myoshinji6.jpg)
法堂
![妙心寺 / 京都ブログガイド](https://blog.kanko.jp/wp-content/uploads/2020/03/20200315myoshinji7.jpg)
法堂の瓦屋根。東西南北をぐるっと周って見てください。
東南の瓦だけは ” 龍 ” になっているのがわかります。その他は鬼瓦。
![鬼瓦 / 京都ブログガイド](https://blog.kanko.jp/wp-content/uploads/2020/03/20200315myoshinji13.jpg)
東南以外の角には、「 鬼瓦 」
![龍瓦 / 京都ブログガイド](https://blog.kanko.jp/wp-content/uploads/2020/03/20200315myoshinji14.jpg)
東南角には、「 龍瓦 」
十二支を方角で表すと東南は ” 龍 ” 。 火が入り込むのを防ぐ鬼門除けとして、 睨みを利かせています。
大方丈
![妙心寺 / 京都ブログガイド](https://blog.kanko.jp/wp-content/uploads/2020/03/20200315myoshinji8.jpg)
大方丈の二面の庭は清楚な名園として有名。
寝堂
![妙心寺 / 京都ブログガイド](https://blog.kanko.jp/wp-content/uploads/2020/03/20200315myoshinji19.jpg)
経蔵
![妙心寺 / 京都ブログガイド](https://blog.kanko.jp/wp-content/uploads/2020/03/20200315myoshinji9.jpg)
室町時代後期から江戸時代初期の建築で、 近世禅宗伽藍の最も完備した形を示しています。
浴室 ( 明智風呂 )
![明智風呂 / 京都ブログガイド](https://blog.kanko.jp/wp-content/uploads/2020/03/20200315myoshinji10.jpg)
天正十五年 ( 1587 ) 、 明智光秀の伯父にあたる塔頭 太嶺院 ( 廃寺 ) の密宗和尚が、 光秀の菩提を弔うために創建したもので、 明暦二年 ( 1656 ) に改築。
このため、 この浴室を「 明智風呂 」ともいいます。
天正十年 ( 1582 ) 、 本能寺で織田信長を打った後に、 妙心寺仏殿にに礼拝し、 次の辞世の句を唱えたとされます。
順逆不二の門 大道心源に徹す 五十五年の夢 覚め来たって一元に帰す
鐘楼
![鐘楼 / 京都ブログガイド](https://blog.kanko.jp/wp-content/uploads/2020/03/20200315myoshinji16.jpg)
妙心寺 アクセス
JR
JR京都駅やJR嵯峨嵐山駅からは、 南総門から入るのが便利。
電車 : JR嵯峨野線 ( 山陰本線 ) 「 花園駅 」下車。 南総門まで徒歩約5分。
嵐電
嵐電を利用した観光の場合は、 北総門から入るのが便利。
電車 : 京福電鉄北野線「 妙心寺駅 」下車。 北総門まで徒歩約3分。
バス
南総門
「 妙心寺前 」バス停下車。 南総門まで徒歩約4分
・ 京都バス 三条京阪始発62 ・ 63 ・ 65 ・ 66 ・ 67番
・ 市バス 四条烏丸始発91号系統 ・ 錦林車庫始発93号系統
北総門
「 妙心寺北門前 」バス停下車。 北総門まで徒歩約2分。
・ JRバス 京都駅前始発
・ 市バス 四条烏丸始発8号系統 ・ 京阪三条始発10号系統 ・ 京都駅始発26号系統
妙心寺 まとめ
![妙心寺 / 京都ブログガイド](https://blog.kanko.jp/wp-content/uploads/2020/03/20200315myoshinji17.jpg)
南総門
妙心寺の周りには有名な寺社仏閣がたくさんあります。 仁和寺、 龍安寺、 等持院など、 少し東へ行けば、 平野神社、 北野天満宮や上七軒。
妙心寺は、日本最大の禅寺。 簡素で派手さがない故か、 あまり観光スポットとして認知されていないような気がしています。
個人的には、 大好きなお寺の一つなので、 もっとたくさんの人に訪れてもらって、 妙心寺の ” 簡素な美しさ ” を感じてほしいと思います。
何か落ち着くんですよね。妙心寺は。
京都 神社仏閣 関連リンク
所在地 | 京都府 京都市 右京区 花園妙心寺町 1 上ル 下ル 西入 東入について |
---|---|
電話 | 075 - 466 - 5381 ( 参拝課 ) |
参拝時間 | 9:00 ~ 17:00 妙心寺ホームページ |
※ 拝観時間 ・ 拝観料等は変更されることがありますので、 寺院にご確認ください。 万が一、 間違っていたとしても、 責任は負いかねます。 予めご了承ください。
コメント