京都のあいさつ 「おこしやす」と「おいでやす」その違いとは?

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京都のあいさつ

 

「 京都のあいさつ 」

京都で観光関係の仕事をしている関係で, 京都の旅館の社長さんと話をする機会が良くあります。

その時に, 「 おこしやす 」 と 「 おいでやす 」 の違いについて, 尋ねてみたことがあります。

逢坂山を越えてくるから ? !

京都で, お店や旅館 ・ 料理屋などに入るとき, 従業員から 「 いらっしゃいませ。 」 じゃなくて, 「 おこしやす 」 とか 「 おいでやす 」 って, 声をかけられた経験はないですか ?

このお客さんをお迎えする時の挨拶も, めっちゃ京都的。 京都以外では聞いたことがありません (^^)

私も違いが判らなかったから, まだ大阪に住んでいる時で, 京都での仕事が間もない時に, 生粋の京都人の旅館の社長に尋ねたことがありました。

「 おこしやす 」 と 「 おいでやす 」 の違いはなんですか ? 

その社長は, 「 ※ 逢坂山 ( おうさかやま ) を越してくるお客さんやから,  “おこしやす” やで。 」 って言ったのを覚えています。

逢坂山とは, 滋賀と京都との境近くにある山。 江戸時代に東海道を東から歩いてきて, 逢坂山を “越えて” 京都へ来たことから, 「よう, 逢坂山を越してこられましたなあ。 」という意味を込めて, 「 おこしやす。 」って言ったんだそう。

そして, 逢坂山を越えてまで, わざわざ遠路はるばる来てくれて, ありがとうございます。 っていう気持ちが含まれているのでしょう。

「 おこしやす 」と「 おいでやす 」の違い

実際, 「 おこしやす 」 とか 「 おいでやす 」 の使い方について, 私の知っている範囲だけど, 京都の旅館では, たいがいチェックイン時に, 宿泊客が旅館に入ってくると 「 おこしやす。 」 って言っていますね。

「 おいでやす 」っていうのは, あまり聞いたことがありません。

だから, 予約をしている場合や, 遠くからやってきた人に対しては 「 おこしやす 」 を使う傾向があります。

一方で, 予約をせずに一見 ( いちげん ) さんで入ってくるお客さんや, 予期しない突然来たお客さん対しては, 「 おいでやす 」 になるのではないでしょうか ?

私の印象では,「 おこしやす 」 > 「 おいでやす 」 ですね。

「 おこしやす 」 の方が 「 おいでやす 」 より丁寧な言い回しやと感じています。

この辺の言葉の使い分けが京都らしいといえば, 京都らしい。

京都のそれなりのお店では, 失礼な扱いや, 気持ちを害することは少ないかもしれませんが, 「 おこしやす 」 と 「 おいでやす 」 のようにお客さんにわからないように, 区別することはありますね。

京都以外から来た人にとっては, 「 おこしやす 」と言われようが, 「 おいでやす 」 と言われようが, さほど違いはありませんからね。

どちらを言われても,

「 あー, 京都では, “いらっしゃいませ” はこういう風に言うんだな。 」

「 京都らしいなー。 」 くらいにしか思いませんもんね。

「 おこしやす 」 と 「 おいでやす 」 は歴史の産物 ? !

京都は長い歴史の中で, 権力者が度々変わってきました。

今日の権力者が, 明日には違う人間がなっているかもしれない, という実際に起こるかもしれない事態に対しての処世術があります。 昨日の権力者とあまりにベッタリだったら, 今日の権力者には干されてしまう。

そうゆう恐怖心から出てきた振る舞いや言い回し。京都人がよく言われる, “いけず” の遠因は, こんなところにあるんじやないかと想像しています。

「 もしも何かあったらアカンから, こっちにもいい顔しといた方がエエな。 」っていう感じですね (笑)

まず, 相手の気分を害さないように対応する。でも, ちゃんと自分の考えは, 区別することで明確にしておく。

一例だけど, 「 おこしやす 」 と 「 おいでやす 」 の使い分けは, 歴史の中で培ってきた, 相手を傷つけることなく, 身を処していく知恵ではないでしょうか。







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