「 赤山禅院 青紅葉 2021 」
赤山禅院の最寄駅の叡山電鉄「 修学院駅 」を降りると, カッとした夏の日差し。 アスファルトからの照り返しも加わって, ややゲンナリしてしまう。 機械的に折畳の自転車を組み立てて, 目的地の赤山禅院を目指します。
赤山禅院 青紅葉 2021 見所
赤山禅院は, 比叡山へと続く山々の麓に位置し, 緑に囲まれて静かに佇んでいます。 平安京の鬼門守護としての役割がある寺院。
「 都七福神 」の福禄寿殿があることでも知られています。
参道
山門をくぐってしばらくは, 道の両側にびっしりと覆われた苔の大地から伸びたカエデや木々の緑のトンネルが続きます。 赤山禅院のオススメ青紅葉エリアの1つ。 この先の期待が膨らみます。
そして, この辺りから空気が変わって, 肌に感じる空気が非常にひんやり。 下界とは明らかに気温が違います。 「 涼しい ! ! 」
地蔵堂
地蔵堂と本殿の間に青紅葉があります。 そして, カエデの前には, 11月桜 ? があって, 紅葉の時期に花を咲かせます。
2019年11月撮影
紅葉の前で桜が咲いています。
弁財天
弁財天と本殿, 地蔵堂に囲まれたところも青紅葉の濃いエリア。 赤山禅院の建造物と青紅葉とのコラボが美しい ! !
弁財天から地蔵堂の方向を撮影。
福禄寿殿
弁財天を過ぎ, 本殿の裏を通った先にあるのが, 福禄寿殿。 この辺りも木々に囲まれて, 緑の濃いエリア。
そして, 福禄寿殿は名前の通り, 七福神の中の ” 福禄寿 ” をお祀りしています。
都七福神の福禄寿
古来より民衆の間で信仰の厚い七福神は, 京都が発祥の地とされています。
赤山禅院の境内にある福禄寿殿は, 七福神の福禄寿を祀っています。 都七福神とは, 京都にある七福神ゆかりの神社仏閣をお詣りして, 福運を授かる巡拝。
青紅葉や紅葉のついでに都七福神めぐりでもいいし, 逆でもOK。
福禄寿
福禄寿は, 南極星の精 ・ 泰山府君を人格化した神様で, 商売繁盛 ・ 延寿 ・ 健康 ・ 除災にご利益があります。
福禄寿殿横の階段辺り
福禄寿殿の横にある鳥居から階段を登って, 上にある社にもお詣りにいきます。 この階段付近は一面深い緑と青紅葉に覆われて, 冷気と共に一層神聖な雰囲気に満ちています。
この緑濃い階段の上にある社
金神宮
階段を登ってすぐにあるのが, 「 金神宮 」。 いかにも ” 金運 ” を授かりそう。 知る人ぞ知る神社です。 密かにお祈りして, 金運にあやかろうと思っています (笑)
歓喜天
金神宮の隣にあるのが, 「 歓喜天 」。 インドのヒンズー教由来の神様。 財福や夫婦円満などにご利益があるといわれています。
相生社
赤山禅院について
天台宗の寺院で, 平安時代の仁和四年 ( 888 ) に延暦寺の住職 安慧 ( あんね ) が, 師の慈覚大師 ( じかくだいし ) 円仁 ( えんにん ) の遺言によって創建した比叡山 延暦寺の塔頭。
日本人による最初の本格的旅行記
慈覚大師 ( じかくだいし ) 円仁 ( えんにん ) は第3代比叡山延暦寺の住職。 最澄や空海が, 唐から日本へ搬入しなかった経典等を集めて持ち帰り, 日本の密教の発展に寄与しました。
唐に滞在した9年6ヶ月に及ぶ旅の間に書き綴った日記が「 入唐求法巡礼行記 」といい, 日本人による最初の本格的旅行記とされています。
五十 ( ごと )払い
赤山禅院の祭日に当たる五日に参詣してから掛け取り ( 集金 ) に回ると, よく集金ができるといわれ, 商人たちの信仰も厚く, このことから, 「 五十払い 」といわれる商いの習慣ができたと伝えられています。
「 五十払い 」とは, 主に関西での, 5 ・ 10の日に集金するという習慣。 「 五十払い 」の日を「 五十日 ( ごとび ) 」といい, 今でも, 五十日には, 集金のために走る車が増えるので渋滞が良く発生するといわれています。
私も昔, 車で営業をしている時は, 「 今日は, 五十日 ( ごとび ) やから, 道が混んでるやろなー。 」と思いながら仕事をしていました。
ただ, 最近は振込も増えてきているので, 一昔程でもないかもしれません。
本殿
本尊の赤山明神は, 円仁が中国の赤山にある ※ 泰山府君 ( 陰陽道祖神 ) を分霊してもらいました。
※ 道教の神で, 中国の山東省泰安県にある東岳 ( 泰山 ) の山神。 天帝の孫と伝えられ, 人の寿命, 福禄を司る。 日本では地蔵菩薩に姿を変えて現れたとされ, 比叡山延暦寺の守護神である赤山権現として祀られる。
拝殿
拝殿の屋根の上には「 神猿 」が鬼門封じの役目を果たしています。
都の東北鬼門封じ
赤山禅院は, 都の東北 鬼門封じの役割があります。
平安時代の陰陽道によれば, 北東の方角は鬼などの悪霊が侵入してくる方角。 平安京遷都に際して, 平安京 大内裏からみて鬼門 ( 北東 ) の方角に神社仏閣を置いて鬼などの侵入を防御しようと試みました。
赤山禅院の他には, 上京区にある「 幸神社 」, 「比叡山 延暦寺」, 「日吉大社(滋賀県大津市)」。 平安京の大内裏 から北東へ延びる線に位置しています。
ちなみに, 陰陽道では北東 ( 鬼門 ) と反対の南西 ( 裏鬼門 ) も同じように嫌われるので, 裏鬼門の守護は, 「 石清水八幡宮 」です。
神猿
御幣とかぐら鈴を持った神猿。 都の守護をしています。
平安時代に広く信仰された陰陽道で, 北東は, 表鬼門。 平安京 大内裏から北東にある赤山禅院が表鬼門封じの役割をしていると書きました。
ただ, それでもまだ不安だったのでしょう。 拝殿の屋根の上にお猿さんを置くことで, お猿さんの ” 魔除け ” の力も借りて, 邪悪なものの侵入を防ごうと試みました。
というのも, ” 猿 ” は, その読み方から語呂合わせで「 魔が去る( さる )⇒ 魔除け 」, 「 他より勝る( ま・さる )⇒ 勝ち運 」と考えられてきました。
2019年の紅葉を観に行った時には, 屋根から下に降りてこられていました。 滅多に間近で見ることは出来ないので, 貴重な体験でした(^^)
そして, 屋根の上でお役目を終えたこの神猿は,
拝殿右斜め前の新しい場所に造られた猿小屋に鎮座。
新しい神猿に作法を伝授するため, 拝殿に向き合っています (^^)
ちなみに, 拝殿の上の神猿も猿小屋の先代も, 夜な夜な悪さをするそうなので, 金網や檻で囲われているそう (^^)
赤山禅院 アクセス
・叡山電鉄「 修学院駅 」下車徒歩約25分。
・叡山電車 「 修学院駅 」下車 タクシー 約5分
・地下鉄烏丸線「 松ヶ崎駅 」下車 タクシー 約7分
・京都市バス 5, 31, 65系統, 北8系統 「 修学院離宮道 」バス停下車, 徒歩約20分。
※ 赤山禅院に駐車場ありません。
赤山禅院 青紅葉 2021 まとめ
「 修学院駅 」を降りたときには, 暑さに気後れしてしまったけど, 鳥居をくぐって山門への坂道を登るにつれて, 空気が変わっていった。 吹き出してくる汗に, 心地の良い冷気がまとわりつきます。
赤山禅院は, 山の麓にあって, 緑の濃いところ。 青紅葉も期待どおりの爽やかさを見せてくれました。 特に山門先の参道, 弁財天辺り, 福禄寿殿横の階段周辺。
青紅葉を楽しむついでに, 涼しさも感じることができるのが, 赤山禅院のありがたいところ。 心地よい夏の1日を過ごすことができました。
京都 神社仏閣 関連リンク
所在地 | 京都府 京都市 左京区 修学院 開根坊町 18 |
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電話 | 0 7 5 - 7 0 1 ー 5 1 8 1 赤山禅院ホームページ |
開門時間 | 6:00~18:00 |
受付時間 | 9:00~16:30 |
※ 拝観時間 ・ 拝観料等は変更されることがありますので, 寺院にご確認ください。 万が一, 間違っていたとしても, 責任は負いかねます。 予めご了承ください。
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