「 圓光寺 青紅葉 2020 」
宮本武蔵と吉岡一門との決闘があった「 一乗寺下リ松 」から徒歩約5分のところにあるのが, 「 圓光寺 ( えんこうじ ) 」。 洛北の山の麓に静かに佇んでいます。
毎年紅葉の時期には, 額縁の中の絵画みたいな美しい風景を見せてくれる「 圓光寺 」。 その度に “青紅葉 ( あおもみじ )” も綺麗やろなーと思っていました。 やっと今年訪れることに。
圓光寺 青紅葉 2020 みどころ
奔龍庭
青紅葉じゃないけど, まずはこの庭。
正門をくぐり拝観料 ( 500円 ) を払って, 緩やかな石畳と階段を登ると現れるのが, 「 奔龍庭 ( ほんりゅうてい ) 」。
白砂が雲を表し, 龍が雲間を自由に飛び回っている様子を表現。 荒々しく雄大な庭を見るにつけ, ここがお寺ではなく, 美術館では ? と間違うような光景が目の前に広がります。
階段を登った少し高い十一面観音様のところから見ると, 龍が雲間で遊ぶ様がよくわかります。
十牛 ( じゅうぎゅう ) の庭
「 奔龍庭 ( ほんりゅうてい ) 」を通り抜け, 中門の先に広がるのが, 「 十牛の庭 」。
圓光寺の自慢の庭です。
奔龍庭で高まった心を, まずは水琴窟の涼やかな音で和ませてから本堂の中へ。
ここから見る十牛の庭が圓光寺の全て ! といってもいいくらいの風景が目の前に広がります。
紅葉の時とはうって変わって, 静けさが辺りを包み込み, 聞こえてくるのは, 鳥の鳴き声と風の音。 安らいだ心で見る青々とした新緑は, 「 爽やか ! 」 の一言。 月並みだけど, 一服の清涼剤のよう。 心が洗われますね (^^)
池泉式回遊庭園 ( ちせんしきかいゆうていえん )
本堂から見る眺めだけじゃないのが, 「 十牛の庭 」。
池泉式回遊庭園 ( ちせんしきかいゆうていえん ) なので, 歩きながら庭を楽しめます。 苔の大地, 木々から出るマイナスイオンや鳥のさえずりを聞きながら, 緑を感じるのもまた, 心地いい。
瑞雲閣(展示室)
ここの花頭窓 ( かとうまど ) を通した青紅葉も美しい。
紅葉時は奥まで入られるけど, この時期は入室禁止となっています。 瑞雲閣の縁側に座って十牛の庭を眺めるのもオススメ !
瑞巌山 圓光寺について
徳川家康が, 京都 伏見に造った学問所が始まりの禅寺。 僧俗問わず入学を許し, 文化サロンの役割もあったそう。 普通のお寺とは少し違っていますね。
一時, 圓光寺は相国寺山内に移り, さらに寛文七年 ( 1677 ) に現在の一乗寺小谷町に移転。
本尊は千手観音像 ( 伝 運慶作 ) 。 日本最古の木製活字五万四千個 ( 重要文化財 ) , 竹林図屏風六曲 ( 円山応挙作 重要文化財 ) などを所蔵。
圓光寺と円山応挙 ( まるやまおうきょ )
文化サロンの役割もあった圓光寺。 絵師の円山応挙もここへ通った1人でした。
応挙は, 江戸時代中期 ~ 後期の絵師で, 写生を重視した画風が特色。 伊藤若冲と共にこの時代を代表する絵師。 圓光寺で他の絵師や様々な文化人と交流することが出来たようです。
雨竹風竹図屏風 ( 重要文化財 )
瑞雲閣 ( 講堂の中 ) の展示室に是非足を運んで見てください。 円山応挙の「 雨竹風竹図屏風 」を鑑賞することが出来ます。
左隻 ( 左の屏風 ) は, 墨の濃淡と竹の姿だけで, 竹の葉が様々な方向へ描かれており, あたかも竹林に風が吹いているかのように表現。
右隻 ( 右の屏風 ) の雨竹図も絵に雨が描かれてはないけど, 墨の濃淡で, さも雨が降って先が霞んでいるように表現。 そして, 竹の葉が雨粒の重さで下へ垂れているように描かれているので, 見るものに竹が雨に濡れているように感じさせます。
応挙竹林
十牛の庭の先にあるのが, 「 応挙竹林 」。 円山応挙が「 雨竹風竹図屏風 」で描いたとされる竹林が今も残っています。
竹の間を吹き抜ける風が涼しさを呼び込んでくれます。 青紅葉の季節に訪れると, 一層青々と感じられ良いもんですね (^^)
洛北の風景
応挙竹林を抜けて階段を登ると右手に墓地。 そこから山道を1分登ると見渡せるのが洛北の風景。 圓光寺の全景も見ることが出来ます。
徳川家康の墓
東照宮
圓光寺 アクセス
叡山電鉄「 一乗寺駅 」下車, 徒歩約13分, 市バス 「 一乗寺下リ松 」下車, 徒歩約10分。
一乗寺下リ松から徒歩約5分のところにあるのが, 「 圓光寺 ( えんこうじ ) 」。
圓光寺 青紅葉 2020 まとめ
緑好きの私としては, 是非 新緑時に訪れたいと思っていた「 圓光寺 」。 期待通り緑眩しく, 美しい光景を見せてくれました。
そして, 紅葉の時期と明らかに違うのは, 木々のみずみずしさだけではなく, 人の少なさ。 平日の午前中だったけど, ホトトギスや小鳥のさえずり, 十牛の庭にある栖龍池のカエルの鳴き声を聞きながら, 本当に ゆったり安らかな気持ちで青紅葉を楽しむことが出来ました。
私がいる間に見かけたのは, 僅かに3人。 圓光寺の新緑を満喫しました(^^)
京都 神社仏閣 関連リンク
所在地 | 京都府 京都市 左京区 一乗寺小谷町13 |
---|---|
電話 | 075 - 781 - 8025 |
拝観時間 | 9:00 ~ 17:00 圓光寺ホームページ |
拝観料 | 大人 600円, 高・中・小学生 300円 紅葉時は混雑を避けるため予約制の場合あり |
※ 営業時間 ・ 定休日 ・ 料金等は変更されることがありますので, 店にご確認ください。 万が一, 間違っていたとしても, 責任は負いかねます。 予めご了承ください。
コメント