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詩仙堂丈山寺 唐様庭園を持つお寺

詩仙堂丈山寺 / 京都ブログガイド

「 詩仙堂丈山寺 」

叡山電鉄一乗寺駅から東へ徒歩約12分。

白川通を超えて, 宮本武蔵の一乗寺下り松の決闘があったところから, もう少し登ったところにあるのが, 『詩仙堂丈山寺』。

東山へと続く坂の途中に, ひっそりと佇んでいます。

目次

詩仙堂丈山寺とは

詩仙堂丈山寺 / 京都ブログガイド

江戸時代の文人 石川丈山 ( いしかわじょうざん ) が, 59~90歳まで隠栖するために建てた山荘跡。 めっちゃ優雅ですね。

実は, 詩仙堂は正しくは, 「 凹凸窠 ( おうとつか ) 」といい, 起伏に富んだ地形のところにある住いという意味。

詩仙堂丈山寺 / 京都ブログガイド

「 凹凸窠 ( おうとつか ) 」の部屋からの眺め。 縁側越しに観る紅葉に心が癒されます。

詩仙堂丈山寺 / 京都ブログガイド

詩仙堂丈山寺 ご本尊

馬郎婦観音 ( めろうふかんのん ) / 京都ブログガイド
※詩仙堂は内部も撮影可能 ( 2021年11月現在 )

三十三観音のひとつ。 中国の伝説が由来の観音様。 妄念や煩悩にとらわれて仏教を信じない人の心を開き, 教え諭すとされる観音様。

詩仙堂丈山寺 詩仙の間

詩仙堂丈山寺 / 京都ブログガイド
※詩仙堂は内部も撮影可能 ( 2021年11月現在 )

天井のすぐ下に360度グルッと飾られているのは, 中国の漢 ・ 晋 ・ 唐 ・ 宋の時代から選定した詩人「 三十六詩仙 」。

その肖像は, 狩野探幽 ( かのうたんゆう ) と弟子らによって描かれました ( 現在飾られているのは模写 ) 。

李白 / 京都ブログガイド

その36人の詩人の上には, 石川丈山自らが, 隷書体 ( れいしょたい ) でその詩人の代表的な詩を書いています。

唐様庭園 ( からようていえん )

唐様庭園 / 京都ブログガイド

石川丈山は, 中国に強い憧れを抱いていたそう。 ただ, 江戸時代の初期に実際に中国の土を踏むことは, かなり難しかったようで,  行くのが難しいんだったら, 自分でここに造ってしまえ, ということでできたのが, 中国の山水を表現したこの庭園。

唐様庭園を眺めて, さも中国にいるような雰囲気を楽しんでいたんでしょう。 初めて見たとき, よく観る枯山水の庭園ではなく, あまり見かけない庭だなあと思っていたけど, 唐様庭園ということがわかって, 納得。

次は建物から出て, 唐様庭園を楽しんでみましょう。

唐様庭園 / 京都ブログガイド

縁側越しに観ていた紅葉を, すぐ近くで観ることができます。

唐様庭園 / 京都ブログガイド
唐様庭園 / 京都ブログガイド

この土の空間が, 日本の庭園と違うところですね。

唐様庭園 / 京都ブログガイド

この辺りから観る紅葉も綺麗。 色んな場所からメインの紅葉を観ることで違った風情を味わうことができる。

ここから降りて行った先にも紅葉があります。

唐様庭園 / 京都ブログガイド
唐様庭園 / 京都ブログガイド

この辺りは苔が植えてあったり, 日本的な趣も感じられる造り。

初めて庭に取り入れたもの

鹿威し / 京都ブログガイド

元々は, 畑を荒らす動物を驚かせるための農具だった「 鹿威し ( ししおどし ) 」。

これに改良を加えて, 初めて庭に取り入れたのが, 石川丈山。 今では, 庭によく取り入れられているけど, 石川丈山が初めて設置したんですね。

時折聞こえる鹿威しの「 コーン 」という音の余韻が, より一層静けさを際立たせます。

石川丈山

元々は, 徳川家康に使えていた武将で, 「 大坂夏の陣 」の時に, 先駆け ( 一番槍 ) 禁止の軍令違反で謹慎を命じられたため, 武士をやめ, 儒学者 林羅山 ( はやしらざん ) の教えで文人の道へ進みました。

丈山は, 漢詩や書道, 茶道や作庭などに非凡な才能を発揮しました。 中でも, 書道における ” 隷書体 ( れいしょたい ) ” は得意だったよう。 素人の私が見ても, 愚直で真面目な性格だろうと, 一目でわかるくらいキチッとした筆跡。

石川丈山には, ある噂も語られています。

元々は, 徳川家康に仕えていたということから, 当時江戸幕府と仲が悪かった後水尾天皇 ( ごみずのおてんのう ) を東山にある「 凹凸窠 ( おうとつか ) 」から見張っていたのではないか ? という間者としての疑いもあったそうです。

詩仙堂丈山寺 アクセス

叡山電鉄一乗寺駅から東へ徒歩約12分。

白川通を超えて, 宮本武蔵の一乗寺下り松の決闘があったところから, もう少し登ったところにあるのが, 『詩仙堂丈山寺』。

近くの観光スポット

圓光寺

詩仙堂丈山寺から徒歩約3分にあるのが, 「 圓光寺 」。

本堂の部屋から縁側越しに眺める十牛之庭は, まさに美しい屏風。 いつまでも眺めていたい景色が目の前に拡がります。

龍が雲間から顔を出しているように見える「 奔龍庭 ( ほんりゅうてい ) 」や円山応挙の雨竹風竹図屏風 ( 重要文化財 ) もオススメ。

一乗寺下り松 ( さがりまつ )

一乗寺下り松 / 京都ブログガイド

平安時代からこの辺りは, 近江 ( 現在の滋賀県 ) から比叡山を経て京の都へ通じる交通の要衝で, この松は古くから旅人の目印となっていました。 植え継がれて, 現在の松で四代目なんだそう。 歴史を感じますね。 (^^)

江戸時代の初め, 宮本武蔵が吉岡一門の数十人と決闘した伝説が有名。

詩仙堂丈山寺 まとめ

詩仙堂丈山寺 / 京都ブログガイド

何で今まで来なかったのかと後悔したお寺。 近くにある圓光寺の紅葉で満足してしまい, 詩仙堂丈山寺まで足が向かなかった (笑)

こじんまりした境内も, ぎゅっと詰まった紅葉が楽しめます。 枯山水などの見慣れた庭園とは違う唐様の庭園。

メインの紅葉が固まってあるところを境内の色々な場所から眺める事によって, 違った紅葉の風情を楽しむことができる計算された作庭は見事というばかり。 おすすめのお寺です。

京都 神社仏閣 関連リンク

京都 紅葉スポット

所在地京都府 京都市 左京区 一乗寺門口町 27
上ル 下ル 西入 東入について
電話0 7 5 - 7 8 1 - 2 9 5 4
拝観時間9 : 0 0 ~ 1 7 : 0 0 ( 最終受付 1 6 : 4 5 )
拝観休止日5月23日 詩仙堂丈山寺ホームページ
拝観料大人500円, 高校生400円, 小中学生200円

※ 拝観時間 ・ 拝観料等は変更されることがありますので, 寺院にご確認ください。 万が一, 間違っていたとしても, 責任は負いかねます。 予めご了承ください。

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