「 圓光寺 2019 」
剣豪 宮本武蔵が吉岡一門と決闘した一乗寺下り松のすぐ東にあるのが、「 圓光寺 」。
それほど大きくないお寺だけど、 印象深い紅葉を楽しむことができます。
※紅葉の拝観は混雑を避けるため、日時指定しての予約制をとっています。
圓光寺 2019 紅葉 見所
本堂の中から十牛之庭を見る
本当に絵になる風景。 ご本尊の隣の部屋から十牛之庭を見渡せます。
十牛之庭は、※1池泉回遊式庭園で、牛追いの牧童を描いた「※2十牛図」をモチーフに造られました。
※1 自然の中の山や川の景色を表現した庭園を、庭に下りて歩きながら観賞する。
※2 悟りにいたる10の段階を、 10枚の図と詩で表したもの。
門や窓を額縁がわりにした絵画のような紅葉の風景は他にもあるけど、 この部屋から見る風景の魅力は、 壁などの眺めが途切れるものが柱以外になく、 建物の端から端まで戸が空け放たれていること。
まるで美しい屏風を眺めているよう。 皆、 横一列に座って、 外の景色を眺めています。
講堂の中から十牛之庭を見る
屏風の景色を見た後は、 窓越しの十牛之庭。 本堂の南にある「講堂」内から眺める紅葉も綺麗。
十牛之庭
圓光寺の境内の中心にある十牛之庭。 周りを歩きながら紅葉や敷き紅葉を楽しむことができます。
苔の上に黄色や赤の落葉が積もり美しい敷き紅葉。
上からの眺め
手前が「 座禅堂 」、その右隣が「 本堂 」、一番奥に見えるのが「 講堂 」。
京都 洛北の風景も見渡せます。
紅葉の集中しているところが、十牛之庭。
上から見ると十牛之庭を囲むように建物が配置されているのが良くわかります。
瑞巌山 圓光寺について
徳川家康が、京都 伏見に作った学問所が始まりの禅寺。
僧俗問わず入学を許し、 文化サロンの役割もあったそう。 普通のお寺とは少し違っていたようです。
一時、 圓光寺は相国寺山内に移り、 さらに寛文七年 ( 1677 ) に現在の一乗寺小谷町に移転。
本尊は千手観音像 ( 伝 運慶作 )。 日本最古の木製活字五万四千個 ( 重要文化財 ) 、 竹林図屏風六曲 ( 円山応挙作 重要文化財 ) などを所蔵。
圓光寺と円山応挙
円山応挙も圓光寺に通った1人。
応挙は、 江戸時代中期 ~ 後期の絵師で、 写生を重視した画風が特色。 伊藤若冲 と共にこの時代を代表する絵師。 他の絵師や様々な文化人と交流することが出来たようです。
雨竹風竹図屏風 ( 重要文化財 )
瑞雲閣 ( 講堂の中 )に展示されています。
左隻 ( 左の屏風 ) は、 墨の濃淡と竹の姿だけで、 竹の葉が様々な方向へ描かれており、 あたかも竹林に風が吹いているかのように表現。
右隻 ( 右の屏風 ) の雨竹図も絵に雨が描かれてはないけど、 墨の濃淡で、 さも雨が降って先が霞んでいるように表現。 そして、 竹の葉が雨粒の重さで下へ垂れているように描かれているので、 見るものに竹が雨に濡れているように感じさせます。
応挙竹林
「 雨竹風竹図屏風 」に描かれた竹林が今も圓光寺に残っています。
奔龍庭
龍が雲間から顔を出しているように見えます。
紅葉の見所ではないけど、 料金所からの石段を登り、 境内への入口前にある見事な庭が、「 奔龍庭 」。
その名の通り、 白砂を雲海に見立て、 龍が自由に大空を飛び回る姿を現しています。
ここがお寺ではなく、 美術館 ? と間違うくらい躍動的で力強い庭。 圓光寺の成り立ちが「 学問所 」で、 美術関係の人々も出入りしていたのが納得できます。
徳川家康の墓と東照宮
圓光寺を上から眺めたところにあります。
徳川家康の墓
東照宮
圓光寺 アクセス
叡山電鉄「 一乗寺駅 」下車, 徒歩約13分, 市バス 「 一乗寺下リ松 」下車, 徒歩約10分。
一乗寺下リ松から徒歩約5分のところにあるのが, 「圓光寺」。
圓光寺 2019 まとめ
2019年は、 若干色づきが足りないところもあったけど、 十分圓光寺の紅葉を堪能しました。
境内はそれほど広くはないけど、 中心にある十牛之庭を最大限に生かした印象深い紅葉が楽しめるお寺。
圓光寺も最寄駅からは離れているけど、 是非とも訪れてもらいたい京都の紅葉スポットです。
ただ、 境内が広くないだけに、 午前中の訪問がオススメ。 できれば開門前に行くのが理想。
私も8時55分に到着。 2018年より待ち人数は少なめ。 曇りの天気やからかな。
京都 神社仏閣 関連リンク
京都 紅葉スポット
所在地 | 京都市左京区一乗寺小谷町13 |
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電話 | 075 - 781 - 8025 圓光寺ホームページ |
拝観時間 | 9:00 ~ 17:00 |
拝観料 | 大人 500円, 高 ・ 中学生 400円, 小学生 300円 ※紅葉時以外 |
※ 営業時間 ・ 定休日 ・ 料金等は変更されることがありますので, 店にご確認ください。 万が一, 間違っていたとしても, 責任は負いかねます。 予めご了承ください。
コメント
コメント一覧 (2件)
はじめまして。
路線バスの旅をしており、その際に京都の大概の寺院は訪ねたつもりでしたが、圓光寺には行ったことがなかったので、楽しく読ませていただきました。
まだまだ知らない京都がありますね。
こうすけ 様
閲覧・コメント、ありがとうございます。
圓光寺は、普通のお寺と成り立ちが違うようなので、芸術的な雰囲気が漂っています。
紅葉だけではなく、奔龍庭や円山応挙の「雨竹風竹図屏風」も良かったです。
太川&蛭子コンビは今日が最後なので、残念ですね。
最後は、無事ゴールできて良かったです(^^)
これからもよろしくお願いします。
Kei