「 大徳寺 」
大徳寺は、 臨済宗 大徳寺派の大本山。 広い寺域に別院2寺と21の塔頭があります。
2020年「 京の冬の旅 」で大徳寺の法堂 ( はっとう ) ・ 方丈 ( ほうじょう ) ・ 唐門 ( からもん ) が公開されています。 特に、 法堂は「 京の冬の旅 」初公開で、 堂内にある ” 鳴き龍 ” を楽しみに行ってきました。
大徳寺 一休さんゆかりのお寺。
応仁の乱 で焼失した建物を「 一休さん 」 として親しまれている一休宋純 ( いっきゅうそうじゅん )が、堺の豪商の保護を受けて復興しました。
大徳寺 について
鎌倉時代末期の正和四年 ( 1315 ) に、 大燈国師によって開創され、 花園天皇と後醍醐天皇の厚い信仰を受けました。
桃山時代以降は、 豊臣秀吉や諸大名によって建物や寺領が寄進され、 江戸時代初期には、 現在の建物のほとんどが整えられました。
大徳寺 山内
山門 ・ 仏殿 ・ 法堂 ・ 経蔵 ・ 庫裏は、重要文化財で、方丈 ( 国宝 ) などの主要な建物がすべて保存され、 禅宗の典型的な伽藍配置を示しています。
山門 ( 金毛閣 )
千利休の寄進で、 山門の二層目が完成。
山門に安置された利休の木造が雪駄を履いていたため、 山門をくぐる高貴な人を踏みつけているのと同じだ ! という理由で、 豊臣秀吉の怒りを買い、 切腹する「 きっかけ 」になってしまいました。
仏殿
法堂
「 京の冬の旅 」特別公開 ( 800円 )
宗務本所で受付を済ませ、 方丈内へ。
庭も含めて、 全て写真撮影は禁止。 係員が何人もおり、 庭や唐門、 鳴き龍の説明をしてくれます。
方丈 ( 国宝 )
元々は住職の住まいだったけど、 朝廷からの使いや幕府の役人を接待したり、 法要を行う場所となったそう。
方丈には狩野探幽 ( かのうたんゆう ) の作品が。 なんと84面もある襖絵。 大きな余白を残す独特の手法で描かれています。
南庭
一面の白砂が広がり、 不要なものは一切ない簡素で洗練された庭。 唐門前の盛砂が印象的。
唐門 ( 日暮門 ひぐらしもん )
南庭の南側に佇んでいるのが、「 唐門 」。
本能寺の変の前、 明智光秀 が銀を寄進してできた門があったけど、 明治になって、 南禅寺近くの金地院へ移築。 南庭の門が無くなったので、 総門として利用していた唐門を、 ここへ持ってきました。
国宝の門は日本に三つだけ。 西本願寺と豊国神社。 そして、 ここ大徳寺の唐門。 方丈側ではなく、 その反対側 ( 南側 ) が間近で見ることが出来ます。
とにかく彫刻が精緻で美しい ! ! ! !
写真撮影できないので見せることができないのが非常に残念。
そして、 その極彩色に目を奪われます。 2000年に入ってから将来顔料 ( 絵具 ) が手に入らなくなるかもしれないとのことで、3 年かがりで塗り替え。 そのときに門の中から、 この唐門が聚楽第の遺構であることを示すお札が出てきたそう。
まず、 目に入ってきた彫刻が、「 阿吽の龍 」。 口を開いているのと閉じているのだけではなく、 片方が目を開けていて、 もう片方は目を閉じています。
唐門横の破風の下には、 バク。 その前には、 獅子が東西におり、 西陽や朝日を浴びて黄金に輝くそう。
これらの美しい彫刻を見ていると、 日が暮れてしまうとのことで、「 日暮門 」と呼ばれています。
七五三の庭
小堀遠州 ( こぼりえんしゅう ) 作で、 枯山水の庭園。
白砂に七つの島が浮かび、 平安時代からの陰陽道の考えから、 奇数が重要視されていたので、 七五三の庭と名付けられたそう。
今は生垣でわからないけど、 方丈正面の庭の西側から斜めに庭を望むと、 昔は比叡山を借景とした美しい庭だったことがわかります。
法堂の鳴き龍 ( 雲龍図 )
狩野探幽 ( かのうたんゆう ) が、 35才の時に描いた雲龍図。 手を叩くと法堂内に音が響くことから「 鳴き龍 」とも呼ばれています。
係員の示す場所で、 力強く柏手を打つと龍が鳴くそう。 実際にやってみたけど、「 ビリッ、 ビリッ。」という電気が走ったような音が法堂の中にこだましました。
大徳寺 アクセス
京都市バス 「 大徳寺前 」下車徒歩すぐ
近くの観光スポット
今宮神社
大徳寺から徒歩約3分にあるのが, 「 今宮神社 」。
今宮神社のご利益は、 健康長寿と良縁開運。
特に、 別名「 玉の輿 ( たまのこし ) 神社 」といわれているように、 女性の参拝客が多いです。
建勲神社
大徳寺から徒歩約3分にあるのが, 「 建勲神社 」。
建勲神社は、 織田信長を祀る神社。 地元の人には、通称「 けんくん 」さんと呼ばれています。
十月十九日の船岡祭は、 祭神 ・ 織田信長が、 永禄十一年 ( 1568 ) に初めて京都に入洛した日を記念したもの。
近くのグルメ。
一文字屋和輔
大徳寺から徒歩約3分, 今宮神社の東の参道にあるのが, 「 一文字屋和輔 」。
日本で ” 最古の飲食店 ” 。「 一文字屋和輔 」は, な, な, なんと, 創業は1000年 ( 長保2年 ) 。 1000年以上の歴史があります ! !
京都の和菓子屋さんは, 歴史のある店がたくさんあるけど, けた違いに凄い ! ! ! !
大徳寺 まとめ
方丈の室内を飾る狩野探幽 ( かのうたんゆう ) の襖絵 ( 重要文化財 ) をはじめ、 書画、 古文書など多くの寺宝を蔵しています。
茶祖 ・ 村田珠光、 千利休など多くの茶人の帰依を受けて茶道とのかかわりが深いお寺。
「 京の冬の旅 」では、とても興味深い体験ができました。“鳴き龍” も良かったけど、 唐門の精緻な彫刻とその色使いに見とれてしまいました。 なかなかこれほどの彫刻と色合いは見ることができません。 オススメです。
建物内は無理だろうけど、 せめて、 外側の庭ぐらいは写真撮影ができればなお良かったですね。
京都 神社仏閣 関連リンク
所在地 | 京都府 京都市 北区 紫野大徳寺町 53 上ル 下ル 西入 東入について |
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電話 | 075 - 491 - 0019 大徳寺ホームページ |
※ 拝観時間 ・ 拝観料等は変更されることがありますので、 寺院にご確認ください。 万が一、 間違っていたとしても、 責任は負いかねます。 予めご了承ください。
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