願王寺
「 願王寺 」
京都市の西 JR花園駅から徒歩約5分にある妙心寺。 時代劇の撮影もよく行われる京都を代表する禅寺です。
その妙心寺の南門から妙心寺道を東へ徒歩約3分のところにあるのが, 「願王寺」。
住宅に囲まれ, ひっそりと佇んでいます。
願王寺 案内
この辺り一帯は「 木辻 」と呼ばれ, 東には平安京の木辻大路に由来する木辻通 ( 南北の通り ) が通っています。
牛若丸を助けて奥州平泉へ向かった※金売吉次 (きちじ) の別宅があったとされ, 都を発つ前の牛若丸 ( 源義経 ) が身を寄せたと伝えられています。 ※ 奥州で産出された金を, 京都で商いしていた人物
願王寺によれば, 吉次が信仰していた地蔵菩薩に, 牛若丸も平家打倒の宿願と奥州までの長旅の安全を願うようにすすめたんだそう。
そして牛若丸こと義経は, 「もし, 願いがかなった暁には, この地に寺を建立しよう。 」と誓いました。
願王寺の本尊は, その時の願いをかなえた地蔵菩薩とされています。
そのことから, 旅の安全と宿願を叶える地蔵菩薩として崇められています。
牛若丸 ( 源義経 )
源義朝の九男として生まれ, 母は常盤御前。
父義朝が, 平治元年 ( 1159 ) の ※平治の乱で亡くなってしまったため, 牛若丸は, 母と共に大和国 ( 現在の奈良県 ) へ難を逃れ, 後に母 常盤御前は公家の一条長成と再嫁し, 牛若丸は11歳の時に鞍馬寺へ預けられます。
※ 藤原信西と平清盛を中心とした政治を覆すために, 藤原信頼と源義朝がクーデターを起こすが失敗した。
牛若丸は, 鞍馬寺で武芸 ・ 武略を磨き, やがて僧になることを拒否して, 鞍馬寺を出奔。 その後, 金売吉次の助けを借りて, 奥州藤原氏の藤原秀衡を頼って, 平泉へ旅立っていきました。
秀衡の舅で政治顧問であった藤原基成は, 母 常盤御前の再婚相手の一条長成の従兄弟の子だったため, そのつてをたどっていったのかもしれません。
牛若丸首途 ( かどで ) の井
願王寺から妙心寺道を東へ徒歩約1分行ったところに, 「 牛若丸首途 ( かどで ) の井 」があります。
牛若丸が奥州へ旅立つときに, その姿を映したといわれる井戸。
関連情報
首途八幡宮 ( かどではちまんぐう )
源義経が奥州平泉へ旅立ったのは, 16歳の時でした。
かつて首途八幡宮のあった辺りには, 前出の金売吉次 ( かねうりきちじ ) の屋敷があったと伝えられ, 牛若丸 ( 源義経 ) は奥州平泉に赴く際に, ここで道中の安全を祈願して出発したといわれています。
このことから 「 首途八幡宮 」 と呼ばれるようになりました。 「 首途 」は 「 出発 」を意味しているから, 特に, 旅立ち, “旅行の安全の神様” として信仰を集めています。
願王寺 アクセス
妙心寺南門の東にあります。 ( 妙心寺の南総門前の妙心寺道を東へ徒歩約3分 ) ラーメン親爺の横の細い道を入った先にあります。
・市バス「 西ノ京馬代町 ( にしのきょうばだいちょう ) 」バス停 ( 青バスマーク ) から徒歩約4分。
・JR「 花園駅 」 ( 緑電車マーク ) から徒歩約8分。
市バス「 西ノ京馬代町 」バス停へ
四条烏丸 ( 地下鉄四条駅 ) から
四条烏丸バス停は, A~Gの合計7か所あります。 行先によって乗車する停留所は違います。
A乗場 : 青 / B乗場 : 緑 / C乗場 : 赤 / D乗場 : 紫 / E乗場 : 橙 / F乗場 : 茶 / G乗場 : 黄 |
E乗場(橙) | 91号系統 太秦映画村・大覚寺 行き |
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下車 | 「 西ノ京馬代町 」バス停下車, 徒歩約4分で『願王寺』 |
※ 京都市バスの掲載内容は, 京都市バス時刻表でご確認ください。 万が一, 間違っていたとしても, 責任は負いかねます。 予めご了承ください。
JR「京都駅」⇒ JR「 花園駅 」 へ
JR京都駅32, 33番線で嵯峨野 ( 山陰 ) 線に乗車。「 花園駅 」 下車, 徒歩約8分で『願王寺』。
願王寺 近くの観光スポット
妙心寺
妙心寺は, 大好きなお寺の中の一つ。 禅寺らしく必要最小限で無駄なものがなく, 簡素な中に完成された美しさがあります。
甲子園球場8個分 ( 約十万坪 ) の広大な寺域で, 妙心寺の境内には40近くの妙心寺派の寺院があります。 境外にも多くの塔頭を持ち, 石庭で有名な 「 龍安寺 」 も妙心寺の塔頭。 厳かな雰囲気が漂う妙心寺は, 時代劇の撮影にも度々利用されます。
妙心寺 ( 願王寺から妙心寺南総門まで徒歩約3分 )
退蔵院
庭好きには, 特にオススメ。 方丈の南から西にかけての「 元信 」の庭。 ここだけで拝観料が600円 ? って思っていたら, まー, 「 余香苑 」が凄い ! ! ! ! 雄大な庭園が待っていました。 全ての庭を観賞して帰るときには, “600円” は, 安い ! になっていました (笑)
退蔵院 ( 願王寺から徒歩約5分 )
大心院
阿吽 ( あうん ) 庭, 正式には, 方丈東庭。 十七の石が配置され, これらの石は仏 ・ 菩薩を表し, 「 そっと 」手を合わせる第二の本堂としての意味が込められています。 白砂と苔とで描く緩やかで優しい曲線が, 見るものに「 安らぎ 」と「 平安 」を与えてくれます。 そして, 樹齢360年を超える霧島ツツジも春には真っ赤な色づきを見せてくれます。
大心院 ( 願王寺から徒歩約7分 )
桂春院
苔好き & 緑好きは訪れるべきお寺。 緑 ・ みどり ・ ミドリを満喫できます(^^) めっちゃオススメ !
そして, 桂春院の良さがあまり伝わってないのか, 集客に積極的ではないのかはわからないけど, 本当に観光客が少ない ! ! ! !
桂春院 ( 願王寺から徒歩約12分 )
法金剛院
法金剛院は, 京都では数少ない律宗寺院で, 五位山といいます。 平安末期の姿をとどめた庭園は極楽浄土に見立てられ, 極楽浄土を象徴する蓮の花の名所として特に有名で, 「 花の寺 」 として知られています。 願王寺から徒歩約9分。
近くのグルメ
願王寺から徒歩約20秒にあるのが, 「 キッチンハウス マスダ 」。
ハンバーグ ・ コロッケのどちらも美味しかった ! ! おまけにカレー風味のマカロニサラダも旨かったー。 メニューの種類も多く, オススメの洋食屋さん。
近くのラーメン屋
ラーメン親爺
願王寺のすぐ横にあるのが, 「 ラーメン親爺 」。
美味しい醤油ラーメン。 その見た目ほど醤油の味わいは濃くありません。 むしろ後味はスッキリしていて飲みやすいスープ。 ただ, 食べ終わってから水を2杯たて続けに飲んだので, 味覚で感じるスッキリした飲みやすさ以上に, 塩分は濃いのかも。
願王寺 まとめ
細い道の奥にあるから, ラーメン親爺へ行かなかったら, 絶対わからなかった ! !
住宅に囲まれ, 控えめだけど, 義経の願いを叶えた由緒も良いし, 貴重なお寺。
妙心寺への前後に訪れてみてはどうでしょう。
後, ラーメン親爺へもどうぞ。 地元民が通う美味しいラーメンです (^^)
京都 神社仏閣 関連リンク
京都府 京都市 右京区 花園木辻南町 22
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