上賀茂神社はユネスコ世界遺産に登録されています。
正式名称は、賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)。
京都三大祭の一つ葵祭(賀茂祭)で有名です。
上賀茂神社 歴史
上賀茂神社の歴史は古く、はっきりとした創建は判っていないけど、7世紀末には, すでに有力な神社となっていて、その当時この辺りを支配していた賀茂氏の氏神を祀っていました。
平安京遷都以降は、国家を護る神社として朝廷から崇め敬われ、賀茂祭(葵祭)は※勅祭とされました。
※天皇の勅使(使者)が派遣されて執り行われる神社の祭のこと。
他にも勅祭としては、石清水八幡宮の石清水祭、春日大社の春日祭があります。
また、伊勢神宮にならった斎院が置かれ、天皇の皇女が「斎王」として奉仕しました。
葵祭のヒロイン斎王代は、この「斎王」の代理という意味。
ご利益
ご利益は、必勝、開運、厄除方除、八方除、災難除、雷除、電器産業守護。
上賀茂神社 案内
一の鳥居
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二の鳥居までの参道の両側には広い芝生は広がっていて清々しい眺め。
5月5日に行われる「賀茂競馬」もここで執り行われます。
外幣殿 (げへいでん)
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「賀茂競馬」や「葵祭」に使用され、馬場殿とも呼ばれます。
立砂 (たてずな)
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盛砂ともいい、祭神の賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)が最初に降り立った円錐形の神山(うやま)に因んでいます。
鬼門・裏鬼門に砂を撒いて清める風習は立砂信仰が起源で「清めのお砂」の始まりです。
昔は神山に生えている松の木を持ってきて、お祀りしていました。
盛砂のてっぺんの松の葉はその名残。
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二葉の松の葉が”陰”、三葉の松が”陽”を表しています。
この上賀茂神社の盛砂にあやかったのが「盛塩」で、玄関先に盛られ、神のご加護を願っています。
細殿 (ほそどの)
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舞殿 (橋殿)
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上賀茂神社でもっとも清らかな場所が橋殿(舞殿)。
下に川が流れているので、常に橋殿は清らかな状態に保たれているということ。
橋殿は儀式を行う場所で、舞楽の東遊びという舞いが奉納されます。
一番大事なのは、賀茂祭(葵祭)の時で、橋殿に天皇の勅旨(天皇の使い) が座り、本殿に向かって儀式をします。
上賀茂神社 楼門
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本殿はこの奥にあります。
眩しいくらいの朱色が美しい。
岩上 (がんじょう)
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楼門の前方にあり賀茂祭(葵祭)の時、宮司がこの岩の上に蹲踞し、天皇の勅使(使者)と対面します。
神の御意志を伝える「返祝詞」を申す神聖な場所で、祭神の賀茂別雷大神が降臨した神山と共に古代祭祀の形を今に伝える原点ともいえる場所。
神と人とが心を通わせるところでもあり「氣」の集中する場所でもあります。
上賀茂神社 名水「神山湧水」
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手水舎の水が「神山湧水」。
祭神の賀茂別雷大神が降臨した神山の水を汲み上げて使用しています。
飲料用水基準にも適合。
縁結びの社 片山御子神社
上賀茂神社の境内にある二十四社の摂末社の中でも第一の摂末社に定められています。
賀茂別雷大神の母親である賀茂玉依比売命(かもたまよりひめのみこと)を祀り、天正十九年(1591)には朝廷から神様で最も高い位である「正一位」を贈られています。
賀茂玉依比売命は、平安の昔から恋愛成就・子授け・安産の神様として有名で、源氏物語の作者である紫式部も度々参詣しています。
上賀茂神社 庭園 渉渓園
境内を流れる御手洗川の東側にあって賀茂山口神社の前庭に位置しています。
緑溢れる場所で、佇んでいるだけで非常に落ち着きます。
四月には「賀茂曲水の宴」が開催されます。
4月中旬から初夏には、青もみじが清々しい!!
上賀茂神社 神話にて
数千年前に天で雷が起こり、地上へ赤い矢が放たれました。
その赤い矢が賀茂川に落ちて流れてくるのを、禊をしていた賀茂一族の姫賀茂玉依比売命(かもたまよりひめのみこと)が見つけ、家へ持ちかえったそう。
そして、飾っていた赤い矢の力によって、賀茂玉依比売命が寝ている間に懐妊し、生まれてきた子供が上賀茂神社の祭神 賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ) 。
その後、子供はすくすくと育ち、元服の席で、突然「私の父は天にいる神だ !」と宣言し、なんと、そのまま天に昇ってしまいました。
自分の子供が突然いなくなり悲しみに暮れる母。
天に昇った賀茂別雷大神は落ち込む母の枕元に現れ、こう告げたそう。
「もう一度私に逢いたければ、葵と桂の葉を飾り、鈴をかけた馬を走らせ立派な祭りをしなさい。 」
その言葉を起源とするのが「葵祭」
今でも祭りの参加者は「葵と桂」の葉を飾っています。
そして、葵祭の10日前に行われているのが「賀茂競馬」。
鈴を付けた馬が境内を疾走する勇壮な祭り。
賀茂祭(葵祭)の起源は、神となってしまった我が子に逢いたいという母の願いでした。
上賀茂神社 アクセス
市バス「上賀茂神社前」バス停下車すぐで上賀茂神社一の鳥居。
詳しいアクセスを見る
上賀茂神社前バス停へ
京都駅前バスターミナル(JR中央口前)から
JR京都駅の中央口(京都タワー側)の前にあるのが京都駅前バスターミナル
A2乗場 | 4号系統 四条河原町・下鴨神社・上賀茂神社 行き |
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下車 | 上賀茂神社前バス停下車すぐで、上賀茂神社一の鳥居 |
四条河原町から
四条河原町バス停は、A~Hの合計8か所。 行先によって乗車する停留所は違います。
F乗場 | 4号系統 出町柳駅・下鴨神社・上賀茂神社・西賀茂車庫 行き |
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下車 | 上賀茂神社前バス停下車すぐで、上賀茂神社一の鳥居 |
※京都市バスの掲載内容は京都市バス時刻表で確認してください。万が一、間違っていたとしても責任は負いかねます。予めご了承ください。
上賀茂神社 近くの観光スポット
ちょっと雑学
読み方が一緒で漢字が違う「賀茂川」と「鴨川」。
違いは上賀茂神社に由来しています。
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上賀茂神社 まとめ
正式名称は、賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)。京都三大祭の一つ葵祭(賀茂祭)で有名。
上賀茂神社一帯を支配していた賀茂氏の氏神様で、下鴨神社(賀茂御祖神社 かもみおやじんじゃ) と共に、賀茂社と呼ばれていました。
二の鳥居を入って、細殿の前に盛られた立砂(たてずな)は、玄関先に盛られる「盛塩」の起源と考えられています。
所在地:京都市北区上賀茂本山339
電話:075-781-0011 賀茂別雷神社(上賀茂神社)ホームページ
※参拝時間・受付時間等は変更されることがありますので、神社にご確認ください。万が一、間違っていたとしても責任は負いかねます。予めご了承ください。
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