「 生花発祥の地 六角堂 」
本堂の屋根の形にちなんだ六角堂。 人間には6つの角がある, 眼 ・ 耳 ・ 鼻 ・ 舌 ・ 体 ・ 心が円満に行くようにと, あえて角を作っているということのよう。
元々は, 仏様に花をお供えすることから始まった生け花。 諸説あるようだけど, 六角堂の地が生花発祥の地といわれています。
六角堂
六角堂の創建は,「 聖徳太子 」で, 初代住職は「 小野妹子 」。
聖徳太子が, 四天王寺建立のために, 材料を探しにこの場所へ訪れたときに, お告げがあったために, 御堂を建てて観音像を安置したのが六角堂の始まり。
正式には, 紫雲山 頂法寺といいます。 本堂が, 六角形であることから, 一般には, 「 六角堂 」の名前で親しまれています。
自分の想いを花に込める。
小野妹子は遣隋使として中国の隋へ行ったときに, 仏様へのお供えの仕方も学んできました。そのひとつが「 仏前供花 」といわれています。 最初は朝夕仏前にお花をお供えするという単なる行為でした。
やがて自分自身の想いや願い事を込めて, 仏様に花を綺麗に見ていただくということへ, そして人に花を鑑賞してもらうということへと変化していきました。
命に限りのある草花を扱うことは, 「 諸行無常 」を理解する上でも助けになるということから, 六角堂では仏教の教えとして生花が代々受け継がれてきました。池坊の僧侶は花を活けることで, 悟りを開く「 華道 」を追求。
その事から、六角堂の住職は同時に華道の家元となってきました。
池坊の由来
太子堂
いつのころからか六角堂の僧侶は, 「 池坊 ( いけのぼう ) 」と呼ばれるように。
その名前の由来を示すものが本堂の北側にある「 太子堂 」の周りにある池。 そこには聖徳太子が沐浴をした跡が残されており, そのそばにお坊さんが住んでいる宿舎がありました。
その事から「 池坊 」と呼ばれるようになったといわれています。
水が湧き出ているのが, 沐浴跡。
生花の拡がり
池坊の名前を一躍天下に轟かせるきっかけを作ったのが, 華道家元三十一世 池坊専好。 前田利家の邸宅で豊臣秀吉を花でもてなした。という記録が残っています。
その立花 ( りっか ) は、「 前田邸の大砂物 」と呼ばれました。 幅が約7.5メートルもあり, メインは横に長く拡がる松を使い活けられました。
前田邸の大砂物 ( 復元 )
その立花の後ろに ” 猿 ” が描かれた掛け軸を配し, 立花を通して掛け軸を見ることによって, まるで猿達が松の枝で生き生きと活動するかのように演出し, 自然の中の営みを表現しました。
華道家元三十一世 池坊専好がきっかけを作り, 次に華道家元三十二世 池坊専好が池坊の名前を世に広く知らせる重要な役割を果たしました。
それは, 主に宮中で立てた花を記録した” 絵図 ” を残したこと。
そこには花を立てた場所や時季, 使用した花が記録されていました。 絵図なので, どのように活けたらよいのかという「 見本 」となり, 弟子たちに教えることができる教科書の役割を果たしました。
この教科書ができる事で, その後, 生花は広く普及していくことになったのです。
この立花モニュメントは, 華道家元三十二世 池坊専好が, 寛永七年 ( 1630 ) に立てた水仙一色の立花を再現したもの。
また, 第108代 後水尾天皇は立花をこよなく愛し, 御所の中心的な場所である紫宸殿 ( ししんでん ) で作品の発表会を催すようになりました。
実は, 約400年前に京都御所で始まった発表会が現在も続いています。
「 旧七夕会 ( きゅうたなばたえ ) 」といわれ, 毎年11月に六角堂と京都高島屋の2会場で行われています。
六角堂 アクセス
地下鉄 「 四条駅 」 , 阪急 「 烏丸駅 」 21番出入口から徒歩約5分, 地下鉄「 烏丸御池駅 」5番出入口から徒歩約3分。 六角通烏丸東入ルにあります。
近くの観光スポット
新風館
2020年6月11日にリニューアルオープンした「 新風館 ( 複合商業施設 ) 」。 烏丸通 ( からすまとおり ) と姉小路通 ( あねやこうじとおり ) に面している大正時代のレトロな外観はそのままに, Ace Hotel やミニシアターのアップリンク京都の入居, さらに内部をお洒落に改装。 地下鉄「 烏丸御池駅 」とも直接接続しています。
新風館 ( 六角堂から徒歩約5分 )
錦市場
京の台所。 多くの観光客で賑わっています。 錦市場は, 約400年前に, 徳川幕府公認の魚市場として始まりました。 この辺りは, 豊富な地下水に恵まれ, 魚市場を営んでいくのに適していたようです。
錦市場 ( 六角堂から徒歩約6分 )
近くのグルメ
ベトナム料理 コムゴン
人気のベトナム料理店。 ヘルシーなイメージがあるので店は女性客でいっぱい。 エスニックで美味しい料理がいただけます。 そして, ラーメン屋として見ても, かなりオススメのお店 ! フォーを食べるためだけに来たい ! って思うくらい旨かったです。
ベトナム料理 コムゴン ( 六角堂から徒歩約3分 )
オーバカナル 京都
六角堂から徒歩約6分にあるのが, 「 オーバカナル 京都 」。
料理ももちろん美味しかったけど, 食べ放題のパンのほうが印象的。 特に, 「 フォカッチャ 」と「 バゲット 」は, これだけを食べに来ても良いくらい美味しい ! ! ランチ1000円は少しお高めだけど, 値打ちあり ! !
近くのパン屋
ル・プチメック OMAKE
六角堂から徒歩約8分にあるのが, 「 ル・プチメック OMAKE 」。
ル・プチメック OMAKEの” Le Petit Mec ” は, フランス語で,「 クソガキ ! 」という意味。 コッペパンを使った惣菜パンが美味しいお店。 とにかく, コッペパンがもちもちで香ばしくて, めっちゃ美味しい !
クロワルース Croix–Rousse
六角堂から徒歩約10分にあるのが, 「 クロワルース Croix–Rousse 」。
コスパも良く, 何度も行きたくなるオススメのパン屋さん。
サンドイッチや惣菜パンの具が美味しいのはもちろんだけど, 基本のパン生地がどれも美味しい。
近くのラーメン屋
ラーメンムギュ vol.2
六角堂から徒歩約3分にあるのが,「 ラーメンムギュ vol.2 」。
めっちゃ旨い ! ! 程よい醤油のコクとキレ, ほんのり感じる魚介の旨味, そして鶏のスッキリとした味わい。 色んな材料のバランスが丁度いい感じ。 絶妙なハーモニー。
チャーシューは, さらに旨い ! ! 脂身の部分も煮崩れすることなく, 柔らかく心地良い歯ごたえが楽しめます。 くさみが消えた豚本来の正直な味わい。
麵屋 優光
六角堂から徒歩約5分にあるのが, 「 麺屋 優光 」。 ちょうどNHKの南前, 姉小路通烏丸西入ルにあります。
「 黒竹 」 は, 醤油のコクは十分感じられるスープ。 後味 「 甘い 」 醤油ラーメンが好きな人には, オススメ。
生花発祥の地 六角堂 まとめ
文献に初めて池坊が登場したのは, 1462年, 東福寺の僧侶が書いた日記に, 武家屋敷に池坊が来て花を活けて, 多くの人が鑑賞しに来た。 と書かれています。
これからも, 花がある限り続いていくのでしょう。
ちなみに, 一般財団法人 池坊華道会 は, 日本で2番目に古い会社。
そして, 一番古い会社は, 株式会社 金剛組 (大阪府) で, 創業はなんと飛鳥時代の578年。 六角堂も創建した聖徳太子から頼まれて, 四天王寺の建設に関わったのが「 金剛組 」といわれています。
日本で最も歴史ある会社の1,2位に, 聖徳太子が関係していますね。
出典 : 東京商工リサーチ
京都 神社仏閣 関連リンク
所在地 | 京都市 中京区 六角通東洞院西入ル 堂之前町 上ル 下ル 西入 東入について |
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電話 | 0 7 5 – 2 2 1 – 2 6 8 6 六角堂ホームページ |
拝観時間 | 6 : 0 0 〜 1 7 :0 0 ( 納経時間 8 : 00 〜 17:00 ) |
※ 拝観時間 ・ 拝観料等は変更されることがありますので, 寺院にご確認ください。 万が一, 間違っていたとしても, 責任は負いかねます。 予めご了承ください。
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