釘抜地蔵(石像寺)お参りの仕方 あらゆる苦を抜くお地蔵様
「 釘抜地蔵 ( 石像寺 ) 」
地蔵堂の前には大きな「釘抜き」の像。
堂本印象の作で、母親のことでお参りに来て、お礼として奉納されたもの。
最初は人々の苦しみを「抜き取る」ということで苦抜(くぬき)地蔵と呼ばれていたけど「くぬき」がなまって 「くぎぬき」と呼ばれるようになりました。
釘抜地蔵 お参りの仕方
まず、地蔵堂横にある竹ぐしを年(数え年)の数だけ取ります。
数え年とは「出生時に1歳」と数え、元旦が来るごとに年齢を重ねるという加齢方法。
日本も明治までは数え年を採用していたから、七五三などの伝統行事も数え年でやるところも。
現在は数え年・満年齢のどちらで祝ってもよいとされていることが多い。
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取ってもらいたい「苦」を願いながら、地蔵堂を時計周りにまわり、1周まわるごとに竹ぐしを返していきます。
私が訪れたときも、お参りされている人がいました。
釘抜地蔵 由来
一説には、京都で商売をしている商人があるとき前触れもなく、両手に痛みを感じるようになったそう。
色々な医者に診てもらったけど、痛みは全く取れません。
そこで苦抜地蔵があらゆる「苦」を抜き取ってくれるという噂を聞き、藁をもすがる思いで苦抜地蔵に両手の痛みを抜き取ってもらうようお願いしました。
すると、ある晩、夢にお地蔵さまが現れ「おまえの両手の痛みは前世で他人を恨み、藁人形の両手に五寸釘を打ち付け、呪った報いじゃ。」と言ったそうです。
翌朝、目が覚めてみると、なんと、両手の痛みが消えているではありませんか!!
そして、早速、苦抜地蔵へお礼をしに行ったそう。
すると、驚くべきことに、苦抜地蔵の前に、血に染まった二本の五寸釘が置いてありました!!
それ以来、人々から「釘抜(くぎぬき)地蔵」と呼ばれるようになったそうです。
お礼の釘抜と二本の五寸釘
「釘抜地蔵」はあらゆる「苦」を抜き取ってくれる。
それらの「苦」を抜き取ってもらった人々が納めた「釘抜と二本の五寸釘」が地蔵堂の壁一面に納められています。
余りの数に圧倒される。
釘抜地蔵(石像寺)について
正式には、光明遍照院 石像寺(こうみょうへんじょういん しゃくぞうじ)という浄土宗の寺院。
地元の人には「くぎぬきさん」といって親しまれています。
弘法大師 空海が創建したといわれ、初めは真言宗でしたが、※1重源(ちょうげん)上人が衰退していた石像寺を復興したことから浄土宗となりました。
※平安時代末期から鎌倉時代の僧侶。東大寺大勧進職(造営修理にあたる最高責任者)として、源平の争乱で焼失した東大寺の復興を果たした。
地蔵堂に安置されている石像地蔵菩薩立像は空海の作と伝えられています。
また「釘抜地蔵」の辺りは藤原定家・家隆が住んだ所ともいわれています。
釘抜地蔵(石像寺) アクセス
京都市バス「千本上立売」下車, 徒歩約2分。
釘抜地蔵(石像寺) まとめ
地蔵堂の壁一面に納められている「釘抜と二本の五寸釘」は圧倒される光景。
それだけ「苦」を抜き取ってもらいたいという切実な願いが強く感じ取られました。
ちなみに、膝や腰などの体の部分だけではなく「心の痛み」も抜き去ってくれるとの事。
現代は人間関係や仕事でストレスを抱えている人が多いから「釘抜地蔵」に『心の痛み』を抜いてもらうのもよいかもしれません。
釘抜地蔵(石像寺)
京都市上京区千本通上立売上ル花車町503
上ル下ル西入東入について
075-414-2233
※掲載情報等は変更されることがありますので、寺院にご確認ください。万が一、間違っていたとしても責任は負いかねます。予めご了承ください。
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