「 清水寺 」
言わずと知れた世界文化遺産の「清水寺」。 東山の山腹に佇んでいます。
京都を代表するお寺といえば, 金閣寺や銀閣寺と並んで, まず思い浮かべるお寺。
京都へ来た人は, 一度は拝観しているんじゃないでしょうか。
いつもたくさんの観光客で賑わっています。
清水寺 歴史
清水寺は, とっても古いお寺。
平安京遷都以前の778年に創建されました。
清水寺の本尊は, 「 十一面千手観世音菩薩 ( じゅういちめんせんじゅかんのんぞう ) 」。
奈良時代に, 観音様の霊地を求めて奈良から京都を訪れていた清水寺初代住職の延鎮 ( 賢心 ) 上人 ( えんちんしょうにん ) がたどり着いたのが, 今は清水寺の境内にある「 音羽の瀧 」辺りだったといわれています。
そしてもう一人, 清水寺の創建時に重要な役割を果たしたのが, 「 坂上田村麻呂 ( さかのうえ の たむらまろ ) 」。
坂上田村麻呂は, 征夷大将軍にもなった人物で, あるとき, 妊娠中の奥さんのために何か体に良いものをと思い, 清水寺の辺りへ鹿狩りに訪れていました。
すると, 延鎮上人は, 「 これから生まれてくる生命のために, 殺生をするのはいかがなものか。 」 と坂上田村麻呂を諌めたそうです。
自らの間違いに気づかせてくれたことがきっかけで, 延鎮上人の造り始めていたお寺の発展に力を貸してくれたそう。
そして, 「 音羽の瀧 」の清らかな水から, 『清水寺』と名付けられました。
清水寺 音羽の滝
延命水, 黄金水と呼ばれ, 健康長寿・学業成就・恋愛成就のご利益があるとして有名なのが, 「 音羽の滝 」。
清水寺の “清水” の由来は, この「 音羽の滝 」のこと。
清水寺 見どころ
仁王門
階段を登った先にあるのが, 「 仁王門 」。
仁王門をくぐった後に是非振りかえって。
門が額縁となって京都の街を借景とした美しい光景が観られます。
西門 ( さいもん )
現在の西門は江戸時代に再建されたものだけど, 元々は平安時代末期に造られたもの。
江戸時代には, この西門から見渡せる絶景が清水寺の名物だったそう。
遠くは淀川を行き来する舟から京都市内までが一望できます。
確かに, めちゃめちゃ綺麗な眺め。
この眺めが名物になるのは納得できます。
オススメの場所。
さすがに淀川までは見えなかったけど, 京都市内は一望できます。
そして, 西門が向いているのは, 西方。
仏様がいるとされる 「 西方浄土 ( さいほうじょうど ) 」。
ここで西に向かって手を合わせた後で, 本堂の阿弥陀如来にお参りしました。
三重塔 ( 重要文化財 )
現在の三重塔は江戸時代の再建。
高さは, 約31mで, 艶やかな朱色の美しい姿に圧倒されます。
内部は, 極彩色で描かれた仏の世界と大日如来座像 ( 重要文化財 ) が祀られています。
経堂 ( 講堂 )
田村堂 ( 重要文化財 )
清水寺の発展に寄与した坂上田村麻呂 ( さかのうえのたむらまろ ) とその妻を祀っているのが, 「 田村堂 」。
本堂の前に静かに佇んでいます。
本堂 ( 国宝 )
本堂に安置されているのは, 十一面千手観音像 ( じゅういちめんせんじゅかんのんぞう ) 。
この観音像が珍しいのは, 上にかかげられた一対の手の上に化仏 ( けぶつ ) といわれる小さな仏様を頂いています。
次の本尊の御開帳は, 2033年の予定。
現在の本堂は, 徳川家光の代に再建されたもの。
幅36m, 高さ18mの建造物で, 崖からせりだした舞台が有名。
横から見るとわかるけど, 2つの屋根が重なった構造。
素人目でも凄く複雑な構造に見えます。
修繕工事に時間がかかったのが納得できますね。
なかなかこんな構造の屋根はないんじゃないでしょうか。
そして, お寺の屋根は瓦屋根が普通だけど, この本堂は大部分が桧皮葺 ( ひわだぶき ) 。
屋根の頂上だけが瓦造りになっています。
まるで, 神社の本殿のよう。
清水の舞台
なぜ, わざわざこんな舞台を造ったのかというと, 清水寺のあるところが山で土地がないため, 仕方なく前へせり出していかざるを得なかったそう。
「 よくこんなものを造ったなー。 仕方ないにもほどがある (笑) 」 というのが正直な感想。
舞台は, もちろん全て木造。
舞台を支えているたくさんの柱は, 約12Mの欅 ( けやき ) 。
これだけの太さになるには400年もかかっているそう。
そして, もっと驚くのが, その耐用年数。
何年だと思いますか ?
なんと樹齢の倍, つまり800年 ! ! 恐ろしいほどの長持ちさ。
出世大黒天
本堂の片隅にあるのが, 「 出世大黒天 」。
出世のご利益があるといわれています。
なぜかというと, 最初は清水寺の参詣道入口の片隅にあった普通の大黒さまが, 移転の度に清水寺の中心部の方へ。
ついには本堂へと登りつめたことから, “出世” 大黒天と呼ばれるようになりました。
あやかりたいですね (^^)
阿弥陀堂
舞台から阿弥陀堂 ( 左 ) & 奥の院 ( 右 ) を望む。
奥の院 ( 重要文化財 )
清水寺 アクセス
・市バス「 五条坂 」バス停下車徒歩約12分。 市バス「 清水道 」バス停下車徒歩約12分。
・京阪「 清水五条駅 」4番出入口から徒歩約20分。
・京阪「 祇園四条駅 」1番出入口から徒歩約25分。
・阪急「 京都河原町駅 」1B出入口から徒歩約28分。
清水寺 まとめ
山腹に築かれた建造物はスケールが大きくダイナミック。
三重塔の極彩色の紋様にも目を奪われました。
やっぱり世界遺産に登録されるだけのお寺ですね。 改めて実感しました。
京都で一度は訪れるべきお寺です。
本堂や舞台も素晴らしいけど, 西門 ( さいもん ) からの眺めは一見の価値あり ! !
京都市内が一望です! !
所在地 | 京都市東山区清水一丁目294 |
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電話 | 075-551-1234 |
拝観時間 | 6:00~18:00または18:30 ( 季節により異なる ) 清水寺ホームページ |
※拝観時間・拝観料等は変更されることがありますので、寺院にご確認ください。万が一、間違っていたとしても責任は負いかねます。予めご了承ください。
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