「 六波羅蜜寺 」
天歴五年 ( 951 ) , 疫病平癒のために空也上人によって創建された真言宗智山 ( ちさん ) 派の寺院。
六波羅蜜寺 源平の盛衰を今に伝える

全盛期は寺域も広く, 平家の邸宅や鎌倉幕府の探題が置かれるなど, 源平史跡の中心でもありました。
平清盛塚

阿古屋塚

阿古屋の菩提を弔うために鎌倉時代に建立。
平家の残党 ※1平 ( 藤原 ) 景清の行方を捜しているとき, 恋人であった※2 白拍子の「 阿古屋 」を捕えて, 景清の居場所を聞き出そうとしました。
取り調べに際して, 代官が阿古屋が本当のことを言っているかどうか, 琴や三味線, 胡弓などの楽器を演奏させて, 心の乱れを探しましたが, 演奏に一点の曇りもなかったため, 阿古屋が居場所を知らないことが本当であるとして, 彼女を釈放しました。
このことは「 阿古屋の琴責め 」と称されています。
※1 悪七兵衛と呼ばれるほど勇猛な武将。
※2 平安時代末期から室町時代初期にかけて行われた歌舞の一種およびその歌舞を演じた舞女。
六道の辻 ・ 轆轤町
六波羅蜜寺の近くには 六道の辻 と呼ばれるこの世とあの世の境目と考えられてきた場所があります。
また, 轆轤町 (ろくろちょう) という少しい珍しい町名の場所も近くにありますので六波羅蜜寺に行くついでに訪れてみてはどうでしょう。
六波羅蜜寺 について

西国三十三所観音霊場の第十七番札所として古くから信仰を集めています。
本尊は, 空也上人が自ら彫ったと伝えられる観音立像 ( 国宝 ) 。
空也上人は, ※1 醍醐天皇の第二皇子で, 若くして出家し, ※2 六斉念仏といわれる念仏を初めて行ったとされています。
※1 第60代天皇。 臣籍の身分として生まれた唯一の天皇で, はじめ源 維城といった。 のち父の即位とともに皇族に列し, 親王宣下ののちに敦仁に改めた。 宇多天皇の第一皇子。
※2 六斉とは仏教でいう六斎日のことで, 月のうち8, 14, 15, 23, 29, 30の6日をいい, 昔は悪鬼が出て命を奪う不吉の日とされ, この日に鉦 ( かね ) をたたき踊念仏を行った。
宝物館には, ※ 定朝 の作といわれる地蔵菩薩立像の他空也上人立像, 平清盛座像, 長快作の弘法大師像など数多くの重要文化財を安置し, 境内の十輪院が仏師運慶一族の菩提寺だったので, 本尊の脇に祀られていたという運慶 ・ 湛慶 ( たんけい ) 座像も所蔵。
※ 平安時代後期に活躍した仏師。
年中行事
正月三が日の「 皇服茶 ( おうぶくちゃ ) 」, 八月の「 萬燈会 ( まんとうえ ) 」, 十二月のかくれ念仏として知られる「 空也踊躍 ( ゆやく ) 」念仏 ( 重要無形民俗文化財 ) が有名。
願石

なで牛

六波羅蜜寺 都七福神
「都七福神」は、京都にある七福神ゆかりの神社仏閣を巡拝して福運を授かること。 古来より民衆の間で信仰の厚い七福神は, 京都が発祥の地とされています。

六波羅蜜寺には, 弁財天 が祀られている「 弁天社 」があります。 弁天様は, 七福神で唯一の女神で, 言語や音楽の神様。
金運 ・ 財運の神様としても信仰されています。
六波羅蜜寺 アクセス
・京阪電車「清水五条駅」4番出入口から徒歩約8分
・京阪電車「祇園四条駅」1番出入口から徒歩約10分
・阪急電車「京都河原町駅」1B番出入口から徒歩約13分
詳しいアクセスを見る
大阪方面から
京阪
京阪「淀屋橋駅」・「北浜駅」・「天満橋駅」・「京橋駅」で特急[出町柳 行き] に乗車
⇒京阪「祇園四条駅」下車1番出入口から徒歩約10分
又は京阪「七条駅」駅下車、同ホームで準急か各駅停車に乗換
⇒「清水五条駅」下車4番出入口から徒歩約8分
阪急
阪急「大阪梅田駅」で特急[京都河原町 行き] に乗車
⇒終点の「京都河原町駅」下車1B番出入口から徒歩約13分
JR+京阪
JR「大阪駅」で新快速[京都方面 行き] に乗車
⇒「京都駅」下車後、JR奈良線に乗車(JR京都駅が始発)
⇒ひと駅目の「東福寺駅」下車後、京阪本線に乗換、 [出町柳 行き] に乗車
⇒「清水五条駅」下車4番出入口から徒歩約8分
京都駅から
JR+京阪
「JR京都駅」で、JR奈良線に乗車(JR京都駅が始発)
⇒ひと駅目の「東福寺駅」下車後、京阪本線に乗換、 [出町柳 行き] に乗車
⇒「清水五条駅」下車4番出入口から徒歩約8分
四条河原町から
四条河原町交差点から徒歩約15分
六波羅蜜寺 近くの観光&グルメ
近くの観光&グルメ
轆轤町 (ろくろちょう)
六波羅蜜寺のすぐ東にあるのが「轆轤町」。
「轆轤」とは焼物を作るときに陶器を回す器具ですよね。京都は清水焼があるから、焼物関係の歴史がある町なんでは?と思いますが実は全く違います。
六道珍皇寺
お盆前の8月7日~10日、ご先祖様をお迎えする「六道まいり」をするため、六道珍皇寺へ多くの京都人が訪れます。
お盆前に、ご先祖様の霊を迎える京都ならではの習慣を見ることができます。
六道まいり 六道珍皇寺 (六波羅蜜寺から徒歩約3分)
あじき路地
築100年以上の京町屋を大家の「安食 弘子(あじき ひろこ)」さんが再生し、現在はクリエーターやお店が軒を連ねます。京都らしい雰囲気を感じながら、お店めぐりもすることができます。
あじき路地 (六波羅蜜寺から徒歩約4分)
みなとや幽霊子育飴本舗
六道の辻の碑の前にあるのが「みなとや幽霊子育飴本舗」
“幽霊子育飴” を販売しています。 何とも恐ろしい名前の飴。
みなとや幽霊子育飴本舗 (六波羅蜜寺から徒歩約1分)
ラーメン藤 五条店
スープは豚の旨みが効いている少し脂っこさを感じる薄い醤油味。
久世橋のラーメン藤京都本店ができて半世紀近く。ラーメン屋で50年に近いのはすごいですね。京都で長ーく受け継がれている味。
ラーメン藤 五条店 (六波羅蜜寺から徒歩約5分)
京都 神社仏閣 関連リンク
所在地 | 京都府 京都市 東山区 五条通 大和大路上ル東 上ル 下ル 西入 東入について |
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電話 | 0 7 5 - 5 6 1 ー 6 9 8 0 六波羅蜜寺ホームページ |
※ 拝観時間・拝観料等は変更されることがありますので, 寺院にご確認ください。 万が一, 間違っていたとしても, 責任は負いかねます。 予めご了承ください。
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