「 城南宮 しだれ梅 」
春の暖かい陽気に誘われて, 城南宮まで枝垂れ梅を観にやって来ました。

4月下旬から5月初旬の藤とツツジは何度も来たことがあるけど, 梅を観に来るのは初めて。



どんなんかなー。 って思ってたら, なんとスゴい人 ・ 人 ・ 人。 平日やのに, なんなんこの状態。
まずはお詣りを済ませてから, 拝観券 ( 600円 ) を買って神苑へ。
あまりの人の多さにゲンナリしていたけど, 神苑に入ってすぐの春の山 ( 枝垂れ梅と椿の庭園 ) で枝垂れ梅を観た瞬間に吹き飛んだ。



今まで, こんなの見たことない ! !
とにかく, その華やかさと美しさに圧倒されてしまった。 桃じゃなくて “梅” だけど, まるで, 桃源郷。


上の写真は, 鳥居をくぐって右側にある枝垂れ梅。 ひときわ目立つその存在感は, 多くの人を引き付けます。



この枝垂れ梅だけでも見事だけど, もっとすごいことになってるんです ! !
しだれ梅と椿まつり 2月18日 ~ 3月22日




枝垂れ梅が咲いている春の庭に来ると, 梅の甘い香りが辺りにたちこめる。
この匂いも観梅の良いところ。



桜では経験できないですね。


普通の梅は, 空へ延びるまっすぐの枝に花が付いている。
花そのものは美しいけど, 固まって咲いていないから全体像としては, 何かこう尖ったぎこちない雰囲気。
その点, 枝垂れ梅は, 花そのものも大きくて美しく, 空から垂れた枝に咲いた梅の花が幾重にも重なって, 輝くほどに美しい。


鳥居右側の枝垂れ梅のように, 1本でも華やかで存在感が際立つ。



でもここでは, その枝垂れ梅がこれでもか ! っていうくらいに沢山あるから, 観梅する前に圧倒されてしまう (笑)
日本でも指折りじゃないでしょうか。


とにかく, 眼に飛び込んでくる赤と白の風景は, 豪華絢爛。



オススメです ! 一見の価値あり。
城南宮 椿


神苑を入ってすぐのところや枝垂れ梅のエリアを過ぎると椿のお目見え。
枝垂れ梅のあまりの華やかさに, かえって慎ましやかで美しさが引き立ちます。
全部は見られなかったけど, 神苑内には32品種の椿が植えられています。


よく見かける椿から, 見たこともないような品種もたくさん。


蝦夷錦 : 花だけ見たら椿には見えない。


日光 ( じっこう ) または, 紅唐子 ( べにからこ ) 。



これも初めて見た。


椿の花の散り方は, はかなく物悲しい雰囲気が漂いますね。
苔の緑の上に赤い椿が横たわるだけで, 絵になる景色の出来上がり。
城南宮 神苑
城南宮の神苑には, 曲水の宴・四季の移ろいや花々を楽しめる 5つの庭があります。
今回紹介した枝垂れ梅と椿が美しい「 春の山 」。 そして,
平安の庭


平安貴族の邸宅に造られた庭を写した「 平安の庭 」。
春と秋に行われる曲水の宴が行われる苔庭も広がります。
室町の庭


茶室や池がある室町時代の様式で作られた池泉回遊式の「 室町の庭 」。
4月下旬から5月にはツツジやサツキ, 藤が美しく彩ります。
桃山の庭


武将たちが天下統一を目指した室町時代の豪壮な気風が感じられる「 桃山の庭 」。
広々とした芝生が大海原, 点在する岩が沿岸の島々を表しています。
城南離宮の庭


平安時代末期に, 白河上皇によって造営された城南離宮 ( 鳥羽離宮 ) の景観を枯山水で表現したのが「 城南離宮の庭 」。
平らな石を敷いて現わしているのが鴨川。
下流の広がりが離宮の池を表しています。
城南宮について


平安遷都の際, 都の南に国の守護神として創建されました。
祭神は, ※1 国常立神 ( くにのとこたちのみこと ) , ※2 八千矛神やちほこのかみ ( 大国主神 ) , ※3 神功皇后
平安時代末期には, 白河上皇によって城南離宮 ( 鳥羽離宮 ) が造営され, 城南祭では, 流鏑馬 ( やぶさめ ) や競馬 ( くらべうま ) が行われました。
※1 日本神話に登場する神。 『 日本書紀 』においては, 初めての神とされる。
※2 『 ※4 古事記 』『 ※5 日本書紀 』に登場する日本神話の神。 出雲大社の祭神。
※3 仲哀天皇の皇后。 『 日本書紀 』では気長足姫尊 ( おきながたらしひめのみこと ) ・ 『古事記』では息長帯比売命 ( おきながたらしひめのみこと ) ・ 大帯比売命 ( おおたらしひめのみこと ) ・ 大足姫命 ( おおたらしひめのみこと ) 皇后。
※4 日本最古の歴史書
※5 奈良時代に成立した日本の歴史書。 日本に伝存する最古の正史


城南離宮は, ※6 方違 ( かたたが ) えの宿舎や熊野詣の出発の地となったので ※7 方除 ( ほうよけ ) の信仰が高まりました。
承久三年 ( 1221 ) , 後鳥羽上皇が城南宮で流鏑馬行うとして軍勢を集めて, 鎌倉幕府との間で ※8 承久の乱が起きたことは有名。
※6 外出の時, 目的地の方角に支障あれば, 前夜, 方角のよい方に一泊して目的地に行くという考え方
※7 方位の障 ( さわ ) りや家相の心配がないように祈願すること
※8 後鳥羽上皇が鎌倉幕府執権の北条義時に対して討伐の兵を挙げて敗れた兵乱。 朝廷側の敗北で後鳥羽上皇は隠岐に配流された。
三光紋


日 ・ 月 ・ 星を象った三光紋は, 神功皇后の御旗で, 方除けにご利益があり, 建築 ・ 引越 ・ 転宅 ・ 旅行安全の神様として信仰を集めています。
ちなみに, 京都では, 城南宮で車のお祓いをしてもらうことが多いです。
京都市内を走っている車には城南宮のマークをよく見かけます。
城南宮 菊水若水


鳥居横の手水舎の水は, 伏見の名水 「 菊水若水 」。
身を浄めるためだけではもったいないので, 飲んで, 伏見の名水を実感してください。



おいしいですよ ! !
※現在は, 新型コロナ感染拡大防止のため, ひしゃくは置いていません。
城南宮 アクセス
どの駅からも遠い。 バスか車でのお詣りになります。
駐車場もあるけど, 枝垂れ梅の見頃の時は開苑前に満車になるそう。
色々行き方があるから, 詳しくは, 城南宮ホームページ のアクセスを参照してください。
城南宮 しだれ梅 まとめ





とにかく, めっちゃ人が多かった。



平日だったから安心して12時過ぎに行ったのが間違いだった (悲)
3月22日まで「 しだれ梅と椿まつり 」は開催されているから, もし人混みを避けたかったら, 開苑 ( 午前9時 ) 直後に行ったほうが無難。
とにかく, 城南宮の枝垂れ梅は圧巻。
その美しく鮮やかに咲いているさまは, 匂い立つようで, 艶やか。



私も初めて城南宮の神苑で枝垂れ梅を観たけど, その華やかで圧倒的な風景に感動しました。
この風景を見てしまうと, 他の梅を見ても心が満足できないんやないかと心配になる (^^)



とにかくオススメです ! 来年は, 「 絶対に人の少ない9時前に来る ! 」と誓いました (笑)
京都 神社仏閣 関連リンク
所在地 | 京都府 京都市 伏見区 中島 鳥羽離宮町 7 |
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電話 | 0 7 5 - 6 2 3 - 0 8 4 6 城南宮ホームページ |
神苑拝観時間 | 午前9時~午後4時30分(受付 午後4時終了) |
拝観料 | 大人 600円, 小・中学生 400円 障害者手帳を提示の方 300円(付き添いの方1名まで, 300円) *団体 20名以上の場合, 大人 500円, 小・中学生 300円 |
※ 参拝時間 ・ 受付時間等は変更されることがありますので, 神社にご確認ください。 万が一, 間違っていたとしても, 責任は負いかねます。 予めご了承ください。
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