実相院 紅葉 2021

「 実相院 紅葉 2021 」

洛北 岩倉の山麓に静かに佇んでいます｡ 実相院の近くには, 昔の五百円札にもなったことがある幕末から明治に活躍した公家で, 政治家の岩倉具視 ( いわくらともみ ) が一時隠栖した住居もあり｡

実相院 紅葉 2021 案内

こじんまりとしたお寺の内に, 3つの紅葉ポイントがあります｡

ただ, この3つの紅葉を同時に楽しめないのが, 実相院の悩ましくて難しいところ｡ 考えようによっては, 京都の紅葉シーズンのいつ訪問しても, 3つの内のどれかが楽しめるということ｡

山水庭園 ～早めの紅葉～

2021年11月25日 撮影

2021年は, 石庭「 こころのお庭 」に見頃の照準を合わせて参拝したから, 山水庭園は, 見頃を過ぎてしまっていました｡

山水庭園は, 本堂の西側にあって, 美しい紅葉と池, 裏山を借景としています｡ 庭にある池に紅葉が写り込み, 楓の落ち葉が浮かぶ光景は, 見るものに安らぎと美しいため息を与えます｡

下の画像は, 2018年11月撮影の山水庭園｡ 最盛期です｡

石庭「こころのお庭」～中頃の紅葉～

2021年11月25日 撮影

2021年は, ちょうど見頃に訪れることができました｡ 明るい東側に面していて, 枯山水の見事な庭園｡ 遠く比叡山も視界に入ってきます｡

この石庭は, 「 こころのお庭 」 と呼ばれ, 石組みと苔で日本の国を表現しています｡ 島を囲む海に立つ三つの木製オブジェは波を現わし, 表面は杉皮が施され, 後ろ側に盛り土をして, その表面を白砂で覆っています。

江戸時代から続く 「 造園植治 」 の小川勝章氏監修のもと, 2013年春 ～ 2014年秋にかけて, 市民参加による作庭が行われました｡

この庭の北側に大きな壁のごとくそそり立っている紅葉が, 実相院一番のお気に入り｡ 雄大な庭に負けることのないくらい立派な楓｡

まるで, テレビでしか見たことのない砂嵐が, 紅く姿を変えて, 今にも襲いかかってくるような迫力｡ いつもこの光景に魅了されています｡

この紅葉の魅力は, 1本1本の大きな楓が微妙に色づきが違うために, 紅葉の美しいグラデーションを楽しめること｡ 最盛期に訪れるとめちゃくちゃ綺麗 ! ! ! !

こんな大きく整った楓の美しい色彩の変化が体感できるのは, 京都市内では実相院くらい｡ オススメです ! !

床もみじ ～遅めの紅葉～

室内の撮影は禁止されているから, ホームページで「 床もみじ 」をどうぞ｡

「 山水庭園 」と石庭「こころのお庭」の見頃に訪れたことはあるけど, 実際, 床紅葉が真っ赤に色づいたときをこの目で見たことはない｡ 石庭「こころのお庭」が見頃のときでも, 床紅葉は, 青葉が目立っています｡ 写り込む紅葉が実相院でも一番陽当たりの悪いところにあるためか, かなり遅く色づくのだと思います｡