「 わら天神宮 」
京都の春。 平安の昔から桜の名所として名高い 「 平野神社 」 のすぐ北にあるのが, 「わら天神宮」。
西大路通廬山寺上ルにあります。
わら天神宮 名前の由来
わら天神宮の正式名称は, 「 敷地神社 」 といいます。 わら天神やと思っていました。
わら天神宮では, 昔から稲わらで編んだ籠にお酒や食べ物を入れて神様へお供えしていました。
その籠から抜け落ちた “わら” を安産を願う妊婦さんが持ち帰るようになり, 後に, そのわらを切り取り, 安産のお守りとして妊婦さんに渡すようになったそう。
その “わら” のお守りの珍しさから, 「わら天神宮」 と呼ばれるようになりました。
ちなみに, そのわらに節があれば男の子, 節がなければ女の子が授かるといわれています。
わら天神宮について
わら天神宮の起源は, 「 北山の神 」 という山を神格化した存在でした。
天長五年 ( 828 ) の大雨, 大地震の際, 時の淳和天皇 ( じゅんなてんのう ) が北山の神に貢物をささげられたことが, 「 ※類聚国史 ( るいじゅうこくし ) 」 に記載されています。
※ 892年 ( 寛平4年 ) に完成 ・ 成立した, 菅原道真によって内容をまとめられた歴史書。
その創建は, 平安京遷都以前と推定。
天長八年 ( 831 ) に, この地に ※1氷室が設けられることになって加賀国 ( 現在の石川県加賀市辺り ) の人々が働くことに。
彼らは, 京都へ移住してくるにあたり地元で信仰していた ※2菅生石部 ( すごういそべ ) 神社の御祭神の霊をわけてもらい, 京都のこの地へ移し, お祀りしました。
※1 氷や雪を貯蔵する施設
※2 石川県加賀市にある神社で, 通称敷地天神, 菅生天神。
また, そのわけてお祀りした祭神 ・ 菅生石部神の母親である木花開耶姫命 ( このはなさくやひめのみこと ) を御祭神として北山の神と共にお祀りし, 代々, 2つの神社を崇め敬ってきました。
応永四年 ( 1397 ) に, 室町三代将軍足利義満によって北山代 ( 後の鹿苑寺である金閣寺 ) の造営が始まりましたが, そのために参拝に不便となったので, 2つの神社を一つにして, 現在の場所に移し, 神社の名前を菅生石部神の通称である敷地神社としました。
その後は, 応仁の乱などで荒廃してしまいましたが, 仮の社殿を設けて, 存続し, 弘化四年 ( 1847 ) の大修復, 昭和十年 ( 1935 ) の改修を経て, 現在に至ります。
現在地へ移った後, 敷地神社は 「 天満宮 」 を名乗るようになりました。
八幡神社
八幡神社は, 大分の 宇佐神宮 ( 宇佐八幡宮 ) を発祥の地として京都 八幡の男山にある石清水八幡宮, 鎌倉の鶴岡八幡宮のほか, 全国に約二万五千社があるといわれています。
皇室との関係が深いのはもとより, 源氏の氏神としても信仰を集め, 石清水八幡宮の神前で元服した源義家が, 「 八幡太郎義家 ( はちまんたろうよしいえ ) 」 と名乗ったことは有名。
武家の信仰が篤く, 鎌倉 ・ 室町 ・ 江戸と武家の政権が続く間に, 八幡信仰が日本中へ広がっていきいました。 この八幡神社もそのような神社のひとつで, 明治四十年 ( 1907 ) に衣笠氷室町からこの地へ移ってきました。
わら天神宮 アクセス
・ 市バス 「 わら天神前 」 バス停下車徒歩約1分。
・ 京福電鉄北野線 「 北野白梅町駅 」 下車北へ徒歩約12分。
ちょっと, 雑学
わら天神宮のあるのは, 京都市北区 「 衣笠天神森町 」 10番地。この “衣笠” という地名には, イメージとは違うちょっと怖い由来があります。
わら天神宮 近くの観光スポット
平野神社
わら天神宮から徒歩約4分にある京都の代表的な桜スポットが, 「 平野神社 」。
平安の昔から桜の名所として有名で, それぞれの公家に伝わる桜が奉納されました。 そのため, 境内には50種類, およそ400本の桜が植えられています。
金閣寺
わら天神宮から徒歩約6分にあるのが, 「 金閣寺 」。
平成6年 ( 1994 ) にユネスコの世界遺産に登録。 舎利殿 ( 金閣 ) は, とにかく眩いばかりに金色 ! ! 近くで見ると, もう目が眩しい (笑)
あまり知られていないけど, 金閣寺 ( 鹿苑寺 ) と銀閣寺 ( 東山慈照寺 ) は, 相国寺 ( しょうこくじ ) の山外塔頭。
北野天満宮
わら天神宮から徒歩約9分にあるのが, 「 北野天満宮 」。
日本中に約12000社ある菅原道真を祀る天満宮の総本社。 京都で学業成就 ・ 合格祈願のご利益といえば, 「北野天満宮」。
上七軒
わら天神宮から徒歩約13分にあるのが, 「 上七軒 」。
室町時代に北野天満宮の再建の時に, 残った用材を使って7軒の茶店を建てたのが上七軒の始まり。
天正十五年 ( 1587 ) , 豊臣秀吉が北野で茶会を催した時に, 名物の団子を献上したところ, 秀吉がその味を気に入ったそう。 上七軒が, 五つ団子の紋章を用いるのは, このことに由来します。
わら天神宮 近くのラーメン屋
らーめん紫蔵
わら天神宮から徒歩約3分にあるのが, 「 らーめん紫蔵 」。
スープは家系の豚骨醤油。 美味しいです。 ただ, 「 らーめん紫蔵 」の本当のオススメは, チャーシュー !
厚みがあり, まるで正月しか食べられない ” ロースハム ” (笑) やわらかく, 豚の旨味が存分に味わえる満足の一品。 なので, できればチャーシュー麺にしてください。
わら天神宮 まとめ
京都で, 「 安産 ・ 子授け 」の神社といえば, 一番最初に思い浮かぶのが, 京都市北区衣笠にある「 わら天神宮 」。
ちなみに, うちも, わら天神さんにお詣りして, 無事, 超安産で出産させてもらいました (^^)
京都 神社仏閣 関連リンク
京都 ご利益 めぐり
今度京都へ来るときの参考に
所在地 | 京都府 京都市 北区 衣笠天神森町 10番地 上ル 下ル 西入 東入について |
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電話 | 0 7 5 - 4 6 1 - 7 6 7 6 |
受付時間 | 8 : 3 0 ~ 1 7 : 0 0 わら天神宮ホームページ |
※ 参拝時間 ・ 受付時間等は変更されることがありますので, 神社にご確認ください。 万が一, 間違っていたとしても, 責任は負いかねます。 予めご了承ください。
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