「 京都 桜モデルコース 南禅寺エリア 」
今回は, 岡崎琵琶湖疎水 ⇒ 南禅寺 ⇒ 哲学の道の桜モデルコースを紹介します。
スタートの岡崎エリアは, 京都市中心部からも近く, 岡崎疎水では琵琶湖疎水沿い, 哲学の道では琵琶湖疎水の分線沿いと, 幅の違う水辺に咲き乱れる桜を堪能できるコースです。
京都 桜モデルコース 南禅寺エリア 行程
全行程約4,5km, ちょっと歩く距離は長いけど, 普通に歩いて約1時間。 桜を楽しみながらだったら, 1時間30分~2時間もあれば十分廻れると思います。
岡崎琵琶湖疎水
川沿いの土手に植えられている桜とはまた一味違った趣が味わえるのが, 岡崎の琵琶湖疎水沿いの桜。
明治の始めに, 京都から天皇が東京へ移ったことで, 消えてしまった京都の活気を再び取り戻すために行われた一大事業が, 琵琶湖の水を京都まで引いてくること。 そのお陰で今日, 岡崎の琵琶湖疎水沿いで, 綺麗な桜を観ることができます (^^)
京都市営地下鉄東西線「 東山駅 」1番出口から白川沿いに歩いていくと, この桜の光景に出会えます。 これから始まる桜コースのプロローグ。
ちなみに, 祇園を流れる白川は, ここ岡崎の琵琶湖疎水から分かれて始まります。 琵琶湖疎水から分かれ出る辺りに上の写真のような桜が植えられています。
この時は, 満開ではなかったけど, 白川を覆うように咲き誇る染井吉野は一見の価値ありです。
白川の始まり辺りの桜を過ぎるとすぐに仁王門通。 目の前に, 岡崎琵琶湖疎水の桜並木と平安神宮の大鳥居が見えてきます。
大鳥居前の橋の上からの眺め。 疎水沿いの美しい桜並木が観られます。
桜の時期には, 「 岡崎十石舟 」が琵琶湖疎水を運行しています。 私は乗船したことがないけど, 水面近くから眺める桜並木も綺麗でしょうね。
岡崎の琵琶湖疎水に沿って東へ進んでいくと, インクラインの桜。
インクラインとは, 琵琶湖疎水の高低差があるところに, 動力を使って船を往復させるために設置したレールのこと。 琵琶湖の水を京都へ引くと同時に船の往来もしていました。
ちょうど, 噴水のある辺りが, インクラインの始点だった。
実際にレールが敷かれているところに降りて, 桜を見ることができます。 今では結婚記念の撮影スポットとしても有名。
京都府 京都市 東山区 岡崎公園周辺
南禅寺
室町時代に制定された京都五山 ( 天龍寺 ・ 相国寺 ・ 建仁寺 ・ 東福寺 ・ 万寿寺 ※万寿寺は現在は東福寺の塔頭寺院 ) のさらに上の別格寺院が, 「 南禅寺 」。
歌舞伎の演目で, 石川五右衛門が, 「 絶景かな,絶景かな ! 」と見とれた京都の景色が見渡せる三門のまわりや境内のそこかしこに桜が植えられています。
ちなみに, 琵琶湖の疎水事業がなければ, 今では境内の雰囲気に溶け込んだ南禅寺の水路橋は存在しませんでした。
南禅寺の三門。
山門の周りにたくさんの染井吉野が植えられています。
法堂の辺りにも, 染井吉野が植えられています。
所在地 | 京都市左京区南禅寺福地町 |
---|---|
電話 | 075-771-0365 南禅寺ホームページ |
拝観時間 | 8:40 ~ 16:30 ( 12月1日 ~ 2月28日 ) / 8:40~17:00 ( 3月1日 ~ 11月30日 ) ※拝観受付は拝観時間終了の20分前まで。 ※ 年末 ( 12月28日 ~ 31日 ) は一般の拝観は不可。 ※ 年始は無休。 ※障がい者手帳を持つ人は提示の上, 本人と付き添い1名までは無料。 |
拝観料金 | 大学生以上600円, 高校生500円, 小中学生400円 三門拝観料 : 大学生以上600円, 高校生500円, 小中学生400円 |
※ 拝観時間・拝観料等は変更されることがありますので, 寺院にご確認ください。 万が一, 間違っていたとしても, 責任は負いかねます。 予めご了承ください。
哲学の道
前述の琵琶湖疎水事業の疎水分線沿いに, 哲学の道が横たわっています。 この道が,「 哲学の道 」といわれるのは, 大正時代, 哲学者の西田幾多郎 ( きたろう ) が好んで散策したことから。
哲学の道の南端。 ここから北の白川今出川辺りまで, 2km以上にわたって, 琵琶湖疎水の分線沿いに延々と桜並木が続いています。
疎水の流れを覆うような桜の風景を観ることができます。
この時は満開まであと少しだっただったけど, 散りはじめると, 流れにたくさんの桜の花びらが浮かび, 風情のある眺めも楽しめます。
疎水沿いに延々と桜並木が続いていきます。
哲学の道の北の端を少し過ぎた辺り。 ここもめっちゃ綺麗な桜ポイント。
ちょっと, 雑学
この哲学の道に桜があるのにも, ちょっとした理由が。 明治時代後半から昭和20年まで数多くの名作を残した近代日本画の巨匠 橋本関雪 ( 1883 ~ 1945 ) 。 ただ, 橋本関雪が画家として大成するまで, かなり苦労をしたよう。
そのため妻の “よね” が少しずつ「 へそくり 」をしていました。 但し思っていたよりも早く画家として身を立てられるようになってきたので, 貯めていた「 へそくり 」が不要になることに。 2人でその使い道を考えていたところ, 何かの記念に使うべきでは, ということに。
そして, その貯まったへそくりで哲学の道に桜を植えようということになったそうです。 このヘソクリがなければ, 今, 私たちが哲学の道で綺麗な桜を観られなかったかもしれません。
近くの観光スポット
銀閣寺
桜の名所ではないけど, もし元気があれば, 銀閣寺へ行くという選択肢もあり。 ちょうど, 哲学の道の北の端が銀閣寺の参道。 ここから銀閣寺へはすぐ。
正式名称を 「 東山慈照寺 」 といい, 相国寺の塔頭寺院の一つ。 室町幕府八代将軍 足利義政によって造営されました。 銀閣 ・ 銀沙灘 ( ぎんしゃだん ) などの造形物も確かに良いものだけれど, それ以上に印象的だったのは, 庭園。 素晴らしく手入れの行き届いた美しい庭園に包み込まれて, 造形物が一層輝きを増し, 見るものを感動させてくれます。
銀閣寺 ( 哲学の道の北端付近にある銀閣寺橋から徒歩約3分 )
近くの宿泊施設
ホテル平安の森京都
哲学の道まで徒歩約7分。 竹林の癒し空間が臨める, 広く開放感のある大浴場が自慢のホテル。
ホテルオークラ京都 岡崎別邸
哲学の道まで徒歩約8分。 静謐なひとときを感じられるオークラのスモールラグジュアリーホテル。
近くのラーメン屋
中華そば ますたに
哲学の道の北端から白川通を超えてもまだまだ疎水沿いに桜並木は続いていきます。 今出川白川の交差点から徒歩約1分のところにあるのが, 「 中華そば ますたに 」。 ちょうど, 「桜モデルコース 南禅寺エリア」の終点辺りにあるから, お腹が空いていたら, 美味しい京都ラーメンをどうぞ (^^)
「 中華そば ますたに 」は, 創業が昭和23年 ( 1948 ) 。 京都のラーメン屋では, 老舗中の老舗。 背油ちゃっちゃの京都ラーメンといえば「 ますたに 」といっても過言ではありません。
京都 桜モデルコース 南禅寺エリア + アルファ
平安神宮
今回紹介したコースには入っていないけど, 岡崎疎水沿いにある平安神宮の大鳥居から平安神宮まではすぐ。 時間と元気に余裕があれば, 平安神宮の神苑を観てから, 岡崎疎水の桜へ戻って, インクラインの桜へと進んでもいいですね。
神苑に入ってすぐにあるのが, 南神苑。 その南神苑の中を通る小径の上には, 棚が設えられています。 大事に育てられた紅枝垂桜が, 棚の上から降り注ぐ中を歩いてゆきます。 めっちゃ気持ちいい ! !
明治末期から大正初期にかけての造園で, 京都御所から移築された泰平閣 ( 橋殿 ) , 尚美館 ( 貴賓館 ) が存在感を誇るのが東神苑。 泰平閣 ( 橋殿 ) から見る尚美館 ( 貴賓館 ) の眺めは, まさに一幅の絵画のよう。
京都 桜モデルコース 吉田山エリア
哲学の道の北端から白川通を越えて, 中華そば ますたに辺りから南へ延びる神楽岡通を真っ直ぐ進めば, 宗忠神社の階段参道前に出ます。 かなり強硬な行程になるけど, 宗忠神社 ⇒ 竹中稲荷社 ⇒ 吒枳尼天 ( だきにてん ) ⇒ 真如堂 ⇒ 金戒光明寺と, 吉田山エリアの桜コースを廻るという手もあり。
ちょっとした大人の遠足のような感じ (^^) その代わり, 桜をめちゃくちゃ堪能できます ! ! ! !
金戒光明寺
金戒光明寺の山門。 桜に彩られて, めちゃくちゃ美しい光景 ! !
真如堂
秋の真如堂ほどではないけれど, 三重塔と桜のコラボは絵になります。
吒枳尼天 ( だきにてん )
真如堂の参道横にあるのが, 吒枳尼天 ( だきにてん )。 真如堂の塔頭です。 あまり広くない境内に染井吉野が咲き誇ります。 めっちゃ綺麗 ! !
宗忠神社
宗忠神社の参道の両側から階段を覆うように植えられている染井吉野。 ここも綺麗です ! !
竹中稲荷社
竹中稲荷社へと続く参道。 朱色の鳥居と桜のコラボが, 本当に美しい竹中稲荷社の参道。 一見の価値あり ! ! ! !
京都 桜モデルコース 南禅寺エリア アクセス
京都市営地下鉄東西線「 東山駅 」1番出口から徒歩約5分で岡崎疎水沿いの桜。
京都 桜モデルコース 南禅寺エリア まとめ
桜モデルコース 岡崎疎水 ⇒ 南禅寺 ⇒ 哲学の道, どうでしたか ?
ちょっと歩く距離は長いけど, 京都でも代表的な桜スポットをめぐるから, 一度は訪れておきたいコースです。
時間と体力に余裕があれば, 平安神宮や桜モデルコース吉田山エリアを, 逆からまわってもいいですね (^^)
コメント