「 妙蓮寺 桜 2023 」
妙蓮寺はそれほど桜は多くないけれど, 5つの異なる桜が観られる京都でもめっちゃ貴重なお寺。
特に「御会式桜」という珍しい品種も咲いています。
- 学生時代から京都大好き
- 20年以上京都・大阪で観光関係の仕事
- 今は家族の理由で大阪在住。
- その前は祇園祭の鉾町在住。
- 一児の父さん。
妙蓮寺 桜 2023 見どころ
1. 御会式桜 ( おえしきざくら )
2023年3月27日 撮影
本堂向かって, 右側に咲いています。
普通の桜に比べると樹高は高くなく, 間近で花を楽しむことができます。
10月に咲き始めて11月には満開になる。 そして, 冬には花の数を減らして寒さを堪え忍び, 春に再び満開になるという珍しい桜。 10月桜ともいわれます。
日蓮宗の宗祖 日蓮が亡くなったのが, 10月13日。
日蓮聖人の亡くなった10月に花を咲かせることと, 日蓮聖人の法要を “御会式” と呼ぶことから「 御会式桜 」と呼ばれるようになりました。
2023年3月27日 撮影
秋に満開になったところは見たことないけど, 不思議な桜ですね。
2. 染井吉野
2023年3月27日 撮影
日蓮像を囲むように染井吉野が植えられています。
妙蓮寺に午後訪問したから, 西陽のため逆光になって上手く撮影できず。
ここの撮影は午前中がBEST。
本堂の横にも染井吉野が植えられているけど, 駐車場も兼ねているから車があって味気ない。
3. 寺務所まえにある紅枝垂桜
2023年4月3日 撮影
御会式桜と染井吉野の見頃の次は, 少し遅れて満開になる方丈前の枝垂桜。
この遅咲きの枝垂桜も美しい。
2023年はちょっと見頃を過ぎてしまっていた。
満開時のこの紅枝垂桜はめっちゃ美しい。
下の画像は去年の同じ紅枝垂桜。
これこそが, 枝垂桜の美しさ ! !
2022年4月11日 撮影
4. 白い八重桜
2023年4月11日 撮影
妙蓮寺の桜シーズンの最後を飾るのが紅白の八重桜。
山門をくぐった先の鐘楼横に白い八重桜。
幾重にも重なる大振りな花びらが見事。
八重桜は遠くで見るより近づいてみた方が, より綺麗。
妙蓮寺の山門をくぐって左。
駐車場の先にある慈詮院の入口辺りにも白い八重桜が咲いています。
2023年4月11日 撮影
ボールのようにかたまって咲く様は, ゴージャスで華やか。
5. 赤い八重桜 ( 牡丹桜 )
2023年4月11日 撮影
本堂の東側と寺務所前に赤い八重桜 ( 牡丹桜 ) が植えられています。
牡丹桜の別名の通り, 幾重にも重なる濃いピンク色の花びらが重厚な美しさを見せてくれます。
白い八重桜と同じくボールのようにかたまって咲いています。
花が重すぎて, 地面につきそう (^^)
6. 藤
鐘楼横に藤棚があります。
ちょうど白い八重桜と反対側。
藤棚があるのは知っていたけれど, まさか桜と一緒に観られるとは思ってもみなかった。
めっちゃ, 得した気分。
藤棚の下で一休みもできます (^^)
これからもっと花房が伸びてくるだろうけど, 十分見頃。
2023年は藤も見られて本当に運が良かった (^^)
桜モデルコース寺之内
京都市上京区の堀川寺之内周辺には, 妙蓮寺の他にも, 妙顕寺・本法寺と桜スポットが徒歩圏内に固まってあります。
この辺りは, 市内中心部から少し離れているし, まだまだ観光客がそれほど訪れていないエリア。
そして, ちょっと早めの染井吉野なら, 水火天満宮の早咲きの紅枝垂桜もいけるかも。
また, 少し離れるけど, 16歳の牛若丸 ( 源義経 ) が奥州の平泉へ旅立つ時に, 平家打倒の宿願成就と旅の安全を祈願したとされる首途八幡宮 ( かどではちまんぐう ) 横の桜井公園の桜を観に行ってもOK。
その首途八幡宮のすぐ北には, 背丈の低い遅咲きの桜が境内に咲き誇る雨宝院もあり。
堀川寺之内周辺にはオススメの桜スポットが満載。
妙蓮寺について
法華 ( 日蓮 ) 宗 京都二十一ヶ寺の本山で, 日蓮上人の孫弟子 日像上人を開基とします。
永仁二年 ( 1294 ) に, 造酒屋の柳屋仲興が日像上人に帰依して, 西洞院五条の邸宅を寺に改めて, 柳寺と称したのが始まり。
応永年間 ( 1420年頃 ) に, 日存, 日道, 日隆, 日慶らが, 大宮通四条下るに伽藍を移築造営して, 妙蓮寺と名前を改めました。
その後, 度々移転し, 天正十五年 ( 1587 ) , 豊臣秀吉の聚楽第造営の時, 現在地に遷されました。
赤穂義士遺髪の墓
切腹した四十六人の遺髪を, 同志であった寺坂吉右衛門が赤穂城下への帰路道中に, 京都伏見に住む片岡源五右衛門の姉宅に立ち寄り, 当時の事情により遺髪を託しました。
赤穂義士の遺髪は, 主君の三回忌にあたる元禄十七年二月四日, この姉が施主になり菩提寺である妙蓮寺に墓を建立して納められました。
以降, 三百年の風雪によって痛みが激しいため平成十四年二月四日に再建。
赤穂義士
元禄十四年 ( 1701 ) 勅使下向の接待役であった赤穂藩主 浅野長矩が, 城中典礼の儀で, 恥をかかせた吉良上野介を刀で斬りつけるという事件を起こしました。
この事件で, 浅野長矩は切腹。
主君の仇を討つために, 赤穂藩の家臣大石内蔵助ら 四十七人が, 吉良邸に討ち入り吉良上野介を打ち取りましたが, 罪により切腹となりました。
妙蓮寺 アクセス
寺之内通堀川西入ルにあります。
・京都市バス「 堀川寺之内 」バス停 ( 青マーク ) 下車, 徒歩約2分。
・地下鉄烏丸線「 今出川駅 」下車, 2番出入口 ( 緑マーク ) から徒歩約15分。
詳しいアクセスを見る
市バス「 堀川寺之内 」バス停へ
京都駅前バスターミナル ( JR中央口前 ) から
JR京都駅の中央口 ( 京都タワー側 ) の前にあるのが, 京都駅前バスターミナル ( pdf )。
四条烏丸 ( 地下鉄四条駅 ) から
四条烏丸バス停は, A~Gの合計7か所あります。 行先によって乗車する停留所は違います。
A 青 | B 緑 | C 赤 | D 紫 | E 橙 | F 茶 | G 黄 |
※ 京都市バスの掲載内容は, 経年と共に変更される可能性もありますので, 京都市バス時刻表でご確認ください。 万が一, 間違っていたとしても, 責任は負いかねます。 予めご了承ください。
地下鉄
JR京都駅から
JR京都駅下車後, 地下鉄 「 京都駅 」から [ 国際会館 行き ] に乗車, 『 今出川駅 』下車, 2番出入口から徒歩約15分。
四条烏丸から
地下鉄 「 四条駅 」から [ 国際会館 行き ] に乗車, 『 今出川駅 』下車, 2番出入口から徒歩約15分。
近くの桜スポット
本法寺
妙蓮寺と同じく公共交通機関では市バスのアクセスしか恵まれていない ( 地下鉄の駅からは遠い ) から, 今のところ, 観光客も多くなく, 落着いて桜を楽しめます。 派手さはありませんが, 桜の配置が絶妙で, 心に残る風景を見ることができます。
本法寺 ( 妙蓮寺から徒歩約5分 )
妙顕寺
門前の2本の紅枝垂桜がめっちゃ元気で印象的なお寺。 この2本の紅枝垂桜を見るだけでも妙顕寺は値打ちあり ! ! なんか元気も貰えます (^^) ここ以外にも綺麗な桜の風景が見られるので, 妙顕寺はめっちゃオススメ !
妙顕寺 ( 妙蓮寺から徒歩約5分 )
さらに近くの桜スポットを見る
水火天満宮
境内に, どっしりと垂れ桜が存在感を誇っています。 樹高がそれほど高くないので, その華やかなピンク色の花びらを真近で桜を楽しめます。 個人的にも水火天満宮の枝垂れ桜の色は好み。
水火天満宮 ( 妙蓮寺から徒歩約6分 )
雨宝院
御室桜と同じ品種の背丈の低い桜がこじんまりとした境内に咲き誇ります。 ほぼ閉ざされた空間に立っていると, 桜の花で上から蓋をされ, 包み込まれているように感じます。この感覚は他のどの場所でも体験不可。 「 雨宝院 」 でしか体験できません。
この素晴らしいお寺での注意点は, 広くないこと。 なので, 開門直後の9時の訪問がオススメ。 京都の他の桜スポット以上に気にとめておいたほうが無難。
雨宝院 ( 妙蓮寺から徒歩約7分 )
近くの観光スポット
山名宗全の邸宅跡
山名宗全は, 京都で約11年も続いた応仁の乱の西軍総大将。 妙蓮寺から徒歩約3分のところにあります。
小川通
小川通寺之内上ルには, 表千家の不審菴, 裏千家の今日庵が並んであります。 そのためと思いますが, この辺りだけ雰囲気が違います。 石畳風で道が整備され, 町並みと共に, 京都らしい雰囲気を醸し出しています。
花見小路通の人混みが嫌だという人には, ここはオススメ ! ! ! ! 観光客が少なく, ゆったり静かに, 京都に浸れます。
小川通 ( 妙蓮寺から徒歩約4分 )
さらに近くの観光スポットを見る
応仁の乱激戦地 百々橋の合戦跡
妙蓮寺から徒歩約4分にあるのが, 応仁の乱で東軍西軍が激突した激戦の地である百々橋跡。 当時はここに小川が流れていて, 橋の基礎になった石が面影を偲ばせてくれます。
細川勝元邸宅
妙蓮寺から徒歩約5分にあるのが, 応仁の乱 東軍総大将の「細川勝元邸宅」。 山名宗全の邸宅跡のように石碑は存在しないけど, 1区画にわたる広い邸宅だったよう。 歴史に消えていった “東陣” の悲しさですね。 上京区に頑張ってもらって, 細川勝元邸跡の碑を建ててほしいもの。
紫式部 ・ 小野篁の墓
妙蓮寺から徒歩約10分のところにあるのが, 「 紫式部 ・ 小野篁の墓 」。
紫式部は「 源氏物語 」の作者。 小野篁 ( おののたかむら ) は, 昼間は朝廷に出仕し, 夜は “閻魔大王” に仕えていたという伝説があり,「 今昔物語 」などにも語られています。
紫式部は, 当時としてはドロドロした恋愛物語を書いた事で風紀を乱し, 人々を惑わせたという理由で, 「 紫式部は “地獄” へ落ちた ! 」 と考えられていました。
「 紫式部を地獄から助けだしたい ! 」 と思った人々がすがったのが, 夜に閻魔大王のお手伝いをしていた 「小野篁」。 小野篁から閻魔様にお願いをしてもらい, 紫式部を地獄から救いだして欲しい ! ! との思いから, お墓を隣同士にしたのだそう。
妙蓮寺 桜 2023 まとめ
御会式桜 + 染井吉野 ⇒ 紅枝垂桜 ⇒ 紅白の八重桜 ( 牡丹桜 ) の順番で見頃を迎えていきます。
2023年も妙蓮寺の5つの桜を観ることができた (^^)
御会式桜と染井吉野は満開時に訪問。
ただ, 太陽が西に傾きつつある頃だったから, 日蓮上人の周りの染井吉野は太陽の光で上手く撮れず。
ここを撮るなら午前中の訪問が必須ですね。
紅枝垂桜は少し見頃がすきてしまっていた。 残念。
紅白の八重桜はちょうど満開時に訪問。
相変わらず地面すれすれまで思いっきり花を咲かせる姿を見ることができました。
そして, 2023年は幸運にも「藤」が咲いているところにも遭遇。
満開にはあと少しだったけど, 何かスゴク得した気分に (^^)
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