妙蓮寺 桜 2020
「 妙蓮寺 桜 2020 」
京の都で11年間にも及ぶ長い間続いてしまった「 応仁の乱 」。 西軍の総大将 山名宗全の館跡の北に佇むのが,「 妙蓮寺 」。 寺之内通堀川西入ルにあります。
妙蓮寺の桜
御会式 ( おえしき ) 桜

2020年4月3日 撮影
10月に咲き始めて11月には満開になる。 そして, 冬には花の数を減らして寒さを堪え忍び, 春に再び満開になるという珍しい桜。 10月桜ともいわれます。
日蓮宗の宗祖 日蓮が亡くなったのが, 10月13日。 日蓮聖人の亡くなった10月に花を咲かせることと, 日蓮聖人の法要を ’’ 御会式 ’’ と呼ぶことから「 御会式桜 」と呼ばれるようになりました。

2020年4月3日 撮影
そして, この御会式桜の散って落ちた花びらを持ち帰ると恋が成就する! という素敵な言伝えがあります。
でも, 無理やり花びらをちぎってはダメ!! あくまでも自然に散って落ちている花びらじゃないと意味がないそう。
日蓮像の辺り

2020年4月3日 撮影
日蓮像を囲むように桜が咲き誇ります。
本堂の西側

2020年4月3日 撮影
境内だけど, このスペースは駐車場も兼ねているので, 車があると少し興醒めするかも。
本堂の東側
ここも桜があるけど,やはり駐車場も兼ねています。
庫裡の前の紅枝垂桜

2020年4月3日 撮影
立派な枝垂桜。 遅咲きなので, あともう少し。 満開ならさぞかし美しいのは容易に想像できますね。
本堂 ・ 庫裡前の八重桜 ( 牡丹桜 )

2020年4月17日 撮影
見事に咲いた八重桜 ( 牡丹桜 )。花の重みで今にも地面に着きそう (^^)

2020年4月17日 撮影

2020年4月17日 撮影
庫裡の前にも八重桜 ( 牡丹桜 )があります。

2020年4月17日 撮影
満開の時期は違うけど, 紅枝垂桜とともに彩を添えています。
妙蓮寺について

2020年4月7日 撮影
法華 ( 日蓮 ) 宗 京都二十一ヶ寺の本山で, 日蓮上人の孫弟子 日像上人を開基とします。
永仁二年 ( 1294 ) に, 造酒屋の柳屋仲興が日像上人に帰依して, 西洞院五条の邸宅を寺に改めて, 柳寺と称したのが始まり。
応永年間 ( 1420年頃 ) に, 日存, 日道, 日隆, 日慶らが, 大宮通四条下るに伽藍を移築造営して, 妙蓮寺と名前を改めました。
その後, 度々移転し, 天正十五年 ( 1587 ) , 豊臣秀吉の聚楽第造営の時, 現在地に遷されました。
赤穂義士遺髪の墓

切腹した四十六人の遺髪を, 同志であった寺坂吉右衛門が赤穂城下への帰路道中に, 京都伏見に住む片岡源五右衛門の姉宅に立ち寄り, 当時の事情により遺髪を託しました。
赤穂義士の遺髪は, 主君の三回忌にあたる元禄十七年二月四日, この姉が施主になり菩提寺である妙蓮寺に墓を建立して納められました。
以降, 三百年の風雪によって痛みが激しいため平成十四年二月四日に再建。
赤穂義士
元禄十四年 ( 1701 ) 勅使下向の接待役であった赤穂藩主 浅野長矩が, 城中典礼の儀で, 恥をかかせた吉良上野介を刀で斬りつけるという事件を起こしました。
この事件で, 浅野長矩は切腹。
主君の仇を討つために, 赤穂藩の家臣大石内蔵助ら 四十七人が, 吉良邸に討ち入り吉良上野介を打ち取りましたが, 罪により切腹となりました。
妙蓮寺の収蔵物
玄関, 奥書院の襖絵は, 長谷川等伯一派の筆といわれる濃彩の金碧画で, 庭内にある奇石と共に秀吉が寄進したものと伝えられます。
他に, 本阿弥光悦の写筆による立正安国論 ( 重要文化財 ) もあります。
鉾杉図 ( 重要文化財 ) 長谷川等伯一派 筆
鋭く尖った三角形の杉の間から顔を出す満開の桜。 大胆な構図が印象的な作品。安土桃山時代から江戸時代にかけて活躍した長谷川等伯一派によって描かれました。 この作品は, 長谷川等伯晩年の作品で故郷 能登の風景と考えられています。
松桜 ( しょうおう ) 図 ( 重要文化財 ) 長谷川等伯一派 筆
松と桜が描かれた作品で, それぞれが互いに引き立て合う力強い作品。
長谷川等伯
安土桃山時代から江戸時代初期にかけての絵師。 能登 ( 今の石川県 ) の人で, 33才の時に絵師として名を挙げようと思い立ち上洛しました。
金剛組

2020年4月3日 撮影
日蓮上人誕生800年の慶讃事業として鐘楼の修復工事が行われていました。
工事を請け負っていたのが,「 金剛組 」。

2020年4月3日 撮影
実は世界最古の会社。 なんと創業は飛鳥時代の578年 ! ! 想像できません。
あの聖徳太子から頼まれて四天王寺の建設に関わったのが「金剛組」。
その「 金剛組 」の仕事をまじかに見ることができてめっちゃ感動 ! !
桜より「 金剛組 」の方が印象に残りました (笑)
ちなみに, 世界で最も古い会社のBEST5は, すべて日本の会社 ! !

2020年4月17日 撮影
近くに来たので, 寄ってみると工事の囲いが取れていました。新築同様の新しさに様変わり。
さすが, 「金剛組」。
妙蓮寺 アクセス

2020年4月3日 撮影
京都市バス「 堀川寺之内 」バス停下車, 徒歩約2分。
近くの桜スポット
本法寺

オススメの桜スポット。
市バスでしかアクセスできないので今のところ, 観光客も多くなく, 落着いて桜を楽しめます。 派手さはありませんが, 桜の配置が絶妙で, 心に残る風景を見ることができます。
本法寺 ( 妙蓮寺から徒歩約5分 )
水火天満宮

境内に, どっしりと垂れ桜が存在感を誇っています。 樹高がそれほど高くないので, その華やかなピンク色の花びらを真近で桜を楽しめます。 個人的にも水火天満宮の枝垂れ桜の色は好み。
水火天満宮 ( 妙蓮寺から徒歩約4分 )
雨宝院

御室桜と同じ品種の背丈の低い桜がこじんまりとした境内に咲き誇ります。 ほぼ閉ざされた空間に立っていると, 桜の花で上から蓋をされ, 包み込まれているように感じます。
この感覚は他のどの場所でも体験不可。 「 雨宝院 」 でしか体験できません。
この素晴らしいお寺での注意点は, 広くないこと。 なので, 開門直後の9時の訪問がオススメ。 京都の他の桜スポット以上に気にとめておいたほうが無難。
雨宝院 ( 妙蓮寺から徒歩約6分 )
ちょっと, 寄り道。
小川通

小川通寺之内上ルには, 表千家の不審菴, 裏千家の今日庵が並んであります。 そのためと思いますが, この辺りだけ雰囲気が違います。 石畳で道が整備され, 町並みと共に, 京都らしい雰囲気を醸し出しています。
花見小路の人混みが嫌だという人には, ここはオススメ ! ! ! !
観光客が少なく, ゆったり静かに, 京都に浸れます。
小川通 ( 妙蓮寺から徒歩約4分 )
近くのラーメン屋
ラーメンてんぐ

昔からの京都らしい醤油ラーメン。 最初から一味が多めに入っているので, 後味が少し辛めなのが特徴。ほとんど観光客はおらず, 地元の人に愛されているラーメン屋ですね。
ラーメンてんぐ ( 妙顕寺から徒歩約5分 )
彦さく

「 鶏骨白湯こってり 」 はかなり美味しく, このメニューだけでも店がやっていけそうな気がしますが,「 塩ラーメン 」も旨いです。
店員さんも礼儀正しく, 気持ちの良い接客。 ラーメンの味も良いし, オススメのお店。
彦さく ( 妙蓮寺から徒歩約8分 )
妙蓮寺 桜 2020 まとめ

2020年4月3日 撮影
御会式 ( おえしき ) 桜 ( 10月桜 ) を初めて見ました。 言い伝えも合わせて不思議な桜。 本堂横にも桜があるけど, 駐車場もかねているので少し残念。
庫裡の前の枝垂桜は美しく一見の価値あり。 また, 墓地には赤穂義士遺髪の墓もあります。
ただ, 一番印象に残ったのは, 「金剛組」。 世界最古の会社です。
所在地 : 京都府 京都市 上京区 妙蓮寺前町 寺之内通大宮東入ル
電話 : 075 - 451 - 3527
※ 拝観時間 ・ 拝観料等は変更されることがありますので, 寺院にご確認ください。 万が一, 間違っていたとしても, 責任は負いかねます。 予めご了承ください。
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