「 祇園祭 山鉾 種類 」
祇園祭は7月の1ヶ月にわたる八坂神社の長いお祭。
その中でもハイライトは、7月17日 前祭 (さきまつり) 、7月24日 後祭の「山鉾巡行」。
この記事では祇園祭の山鉾の種類・数・重量、そして形が似ている山と鉾の違いはどこなのか?を説明します。
祇園祭 山鉾 種類
祇園祭の山鉾には色々あるけど、5つの種類に分けられます。
鉾 (ほこ)
祇園祭の山鉾のイメージといえば、鉾ですね。
長刀鉾・函谷鉾・鶏鉾・月鉾・菊水鉾・放下鉾が鉾。
祇園祭 鉾 マップ (Google Map)
鉾は、真木 (しんぎ) と呼ばれる中心に取り付けられた柱の先端にそれぞれの鉾独自のシンボルが取り付けられています。
長刀鉾は「長刀」、月鉾は「月」、函谷鉾は「山にかかる三日月」など。
鉾には祇園囃子を奏でる囃子方など約50人がぎゅうぎゅうに詰めながら搭乗。
生身の稚児が乗るのは長刀鉾だけで、それ以外は稚児人形を載せています。
曳山 (ひきやま)
鉾と形は同じだけど、鉾の先端が松の枝になっているのが曳山。
鉾の中心に取り付ける柱に本物の松を使っています。
前祭では、岩戸山。後祭では、南観音山・北観音山・鷹山が曳山。
ちなみに、南観音山の曳き方ボランティアに参加したことがあります。
祇園祭 曳山 マップ (Google Map)
南観音山の巡行 (YouTube)
舁山 (かきやま)
画像は、舁山の浄妙山 (じょうみょうやま)
祇園祭の山鉾の種類で一番多いのが舁山。前祭+後祭=20基あります。
人が舁いて (担いで) 巡行する山が舁山。
主に、舁山は日本や中国の故事などにちなんだ御神体の人形を乗せています。
螳螂山、保昌山 (ほうしょうやま) 、孟宗山 (もうそうやま) 、占出山 (うらでやま) 、山伏山、白楽天山 (はくらくてんやま) 、霰天神山 (あられてんじんやま) 、郭巨山 (かっきょやま) 、伯牙山、芦刈山、木賊山 (とくさやま) 、油天神山、太子山。※順不同
祇園祭 前祭 舁山 マップ (Google Map)
鈴鹿山、浄妙山 (じょうみょうやま) 、橋弁慶山、役行者山 (えんのぎょうじゃやま) 、黒主山 (くろぬしやま) 、鯉山、八幡山 (はちまんやま) ※順不同
祇園祭 後祭 舁山 マップ (Google Map)
巡航で一番多いのが舁山。
役行者山の巡行 (YouTube)
舁山は直進するときは車輪で移動するけど、辻回し (90度の方向転換) の時は山を舁いで行います。
伯牙山の辻回し (YouTube)
船鉾(ふねほこ)
写真は大船鉾。
祇園祭 山鉾の種類の中でもとりわけ形が特徴的。
読んで字の通り舟の形をした鉾。 前祭では船鉾、後祭では大船鉾。
祇園祭 船鉾 マップ (Google Map)
個人的にも一番好きな鉾。
傘鉾 (かさほこ)
傘鉾も祇園祭 山鉾の種類の中では特徴的。傘をさして巡航します。
綾傘鉾では長刀鉾と同様に人間の稚児6名も参加するけど、鉾には乗らずに歩きます。
踊りの列や囃子方があり、囃子に合わせての踊りはとても賑やかで、見物客の拍手喝さいを受けます。
祇園祭 傘鉾 マップ ( Google Map )
前祭の綾傘鉾と四条傘鉾。
四条傘鉾の巡行(YouTube ※再生すると船鉾のお囃子の音が鳴ります)
祇園祭 山鉾 数
山鉾の数は、現在合計34基 (前祭:23基、後祭:11基)
前祭 (23基)
鉾 (6基)
長刀鉾・函谷鉾 (かんこぼこ) ・鶏鉾 (にわとりほこ) ・月鉾・菊水鉾・放下鉾 ※順不同
船鉾 (1基)
船鉾
傘鉾 (2基)
綾傘鉾、四条傘鉾 ※順不同
曳山 (1基)
岩戸山
舁山 (13基)
螳螂山、保昌山 (ほうしょうやま) 、孟宗山 (もうそうやま) 、占出山 (うらでやま) 、山伏山, 白楽天山 (はくらくてんやま) 、霰天神山 (あられてんじんやま) 、郭巨山 (かっきょやま) 、伯牙山, 芦刈山、木賊山 (とくさやま) 、油天神山、太子山。※順不同
後祭 (11基)
船鉾 (1基)
大船鉾
曳山 (3基)
南観音山・北観音山・鷹山 ※順不同
舁山 (7基)
鈴鹿山、浄妙山 (じょうみょうやま) 、橋弁慶山、役行者山 (えんのぎょうじゃやま) 、黒主山 (くろぬしやま) 、鯉山、八幡山 (はちまんやま) ※順不同
祇園祭 山鉾 重量
2008年の山鉾巡航時に、御池通で測定されました。
一番重かったのは月鉾で、11.88トン。一番軽かったのは綾傘鉾で0.36トン。鉾は鶏鉾以外は10トン越え。
祇園祭 山と鉾の違い
祇園祭の山鉾には、鉾 (ほこ)・曳山 (ひきやま)・舁山 (かきやま)・船鉾 (ふねほこ)・ 傘鉾 (かさほこ) の5つの種類があることは上に書きました。
「鉾」と「舁山」&「船鉾」&「傘鉾」は明らかに形が違うからすぐにわかる。
祇園祭の山鉾の違いで紛らわしいのは山 ( 曳山 ) と鉾。
山 (曳山) と鉾はどちらも同じ形 (笑)
山 (曳山) は、前祭が岩戸山、後祭が南観音山・北観音山・鷹山。
鉾は、長刀鉾・函谷鉾・鶏鉾・月鉾・菊水鉾・放下鉾。
祇園祭の山と鉾の違いを見分けるには、屋根から伸びる先っぽが「松の木」か「鉾頭」なのかを確認してください (^^)
山 ( 曳山 ) の岩戸山には「松の木」が取り付けられている。
月鉾の鉾頭には「月」が取り付けられている。
・山 ( 曳山 ) は真木の代わりに「松の木」が取り付けられている。
・鉾は屋根の上から伸びる真木の先端に「鉾頭」が取り付けられている。
ちなみに、松が生えるところだから”山”なんです。
これは「舁山 (かきやま)」にも当てはまります。
※松の木を取り付けない舁山もあり
※太子山は真木のかわりに「杉の木」を取り付ける
祇園祭 山鉾 種類 まとめ
祇園祭のイメージといえば長刀鉾に代表される6基の「鉾」だけど、数では「舁山 (かきやま)」が20基で一番多い。
鉾と形は一緒だけど、てっぺんに松の木が取り付けられているのが4基の「曳山 (ひきやま)」。
船の形が特徴的な「船鉾」が2基。
そして、山鉾巡航を華やかに彩る独特の踊りも見逃せない「傘鉾」が2基。
祇園祭の前祭、後祭合わせて34基、5種類の個性的な山鉾が夏の都大路を巡航します。
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