祇園祭【長刀鉾】山鉾巡行で一番人気の鉾
数ある山鉾の中でも、圧倒的な存在感を放ち、常に巡行の先頭を進むのが「長刀鉾(なぎなたほこ)」。
「名前は知っているけれど、詳しい見どころや歴史は?」「厄除けちまきはどうやって買うの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
今回は、祇園祭のシンボルである長刀鉾の魅力を案内します。
祇園祭「長刀鉾」とは
毎年多くの観光客を魅了する長刀鉾。まずは、なぜこれほどまでに特別視されているのか、その歴史と特徴を案内します。
くじ取らず
祇園祭のハイライトのひとつである前祭(さきまつり)の山鉾巡行では、巡行する順番を決めるくじ引き「くじ取式」が行われます。

でも長刀鉾はこのくじを引きません。
古くからの慣わしで常に先頭を巡行することが決まっている「くじ取らず」の鉾だから。神事の先陣を切り、街の邪気を払うという大役を担っています。
鉾頭に輝く長刀と「生稚児(いきちご)」
長刀鉾の最大の特徴は、天に向かってそびえる大長刀。疫病を追い払う力が宿るとされており、その高さは地上から約25メートルにも達します。
また、現在も人形ではなく、本物の男の子(生稚児)が神の使いとして乗る唯一の鉾としても知られています。





写真のように強力(ごうりき)という男性に担がれて移動します。
長刀鉾の由来
鉾先の大長刀が長刀鉾の名前の由来。長刀は疫病や雅悪をはらうものと考えられています。
もとは三条小鍛冶宗近(こかじむねちか)が造った長刀を娘の病気平癒のために奉納したもの。現在は大永ニ年(1522)三条長吉(ながよし)作の長刀を保存し、複製品を鉾の先端に取り付けています。
長刀鉾の御神体


長刀鉾の ※1真木(しんぎ)先端の長刀から 1.5M位下にある「天王座」に守護神である※2和泉小次郎親衡(いずみこじろうちかひら)の人形を祀っています。
※1 鉾の中心に取り付ける木
※2 和泉小次郎親衡は平安末期に活躍した源氏の武将。勇猛果敢で強力無双だったといわれている。


長刀鉾を起こす前の「天王座」。
ご神体の和泉小次郎親衡(いずみこじろうちかひら)の人形は長刀鉾を起こし始めるまでカバーが掛けられています。
長刀鉾の伝説
長刀鉾の守護神である和泉小次郎親衡(いずみこじろうちかひら)は、三条小鍛冶宗近の奉納した長刀を自身の武器としてほしいと切望し譲り受けました。
しかし、長刀を所持するようになってから身の回りに不思議なことが数々おこるように。
親衡は、長刀鉾に奉納された長刀を持つことの非を悟り、長刀を返納したそうです。
「長刀鉾」の見どころ
宵山で楽しむコンチキチンの音色
山鉾巡行の前夜祭にあたる7月14日〜16日の「宵山」期間中、四条烏丸付近に建てられた長刀鉾が美しくライトアップされます。
鉾の上から響く「コンチキチン」という祇園囃子の音色は、京都の夏情緒を最高潮に盛り上げてくれる。
長刀鉾の巡行
大迫力の山鉾巡行と「注連縄切り(しめなわきり)」
前祭の山鉾巡行の7月17日、長刀鉾に乗ったお稚児さんが四条麩屋町で、四条通に張られた注連縄を真剣で切り落とします。
これが「注連縄切り」であり、神域への結界を解く瞬間。祭りの幕開けを告げる圧巻のシーンは必見です。
祇園祭 長刀鉾 懸装品


屋根裏の金地著彩百鳥図(きんじちゃくさいひゃくちょうず)は松村景文(1779~1843)の筆。



金色で、めっちゃ煌びやか!!


※破風蟇股(はふかえるまた)の厭舞(えんぶ)と小鍛冶宗近が剣を造る姿の彫刻は、片岡友輔(ゆうほ)の作。
※社寺建築などで、桁との間に置かれる山形の部材。本来は上部構造の重みを支えるもので。のちには単に装飾として用いられた。


「祇園祭 長刀鉾」の胴懸には、モンゴルを含む中国近辺で製織された玉取獅子図(たまとりじしず)絨毯、十華図(じゅっかず)絨毯梅樹図(ばいじゅず)絨毯など。
十六世記の希少な絨毯が用いられていましたが現在はその復元新調品を飾っています。
見送(みおくり)は雲龍波濤文様綴織(うんりゅうはとう)、下水引の五彩雲麒麟図刺繍の図も復元新調品を使用。
前懸はペルシャ花文様絨毯(かもんようじゅうたん)。
旧懸装品として、梅枝に鵲(かささぎ)の図朝鮮毛綴(けつづれ)やペルシャ絹絨毯(17世紀)も大切に保存されています。
長刀鉾の鉾建て
長刀鉾の巡行を観たことはあるけど、「長刀鉾の鉾建ては見たことがない。」という人もいるんじゃないでしょうか。
下記で詳しく案内しています。


長刀鉾の「厄除けちまき」購入方法
祇園祭のお土産・お守りとして欠かせないのが「厄除けちまき(笹の葉で作られたお守り)」。
長刀鉾のちまきのご利益は?
長刀鉾のちまきは、主に「厄除け」、「疫病退散」のご利益があるとされています。京都の町家では、玄関先にこのちまきを吊るして1年間の無病息災を願うのが定番の光景です。



京都では多くの家の玄関に厄除けのちまきが飾られているけど、おそらく長刀鉾のちまき が一番多いでしょう。
売り切れ必至!購入場所と注意点
長刀鉾のちまきは非常に人気が高く、例年、宵山の早い段階で完売してしまうことも珍しくありません。
確実に手に入れたい人は、宵山の初日(7月14日)など、早めの時間帯に足を運ぶのがおすすめ。
祇園祭をさらに詳しく
元鉾町在住で山鉾巡行経験者が案内します







祇園祭の山鉾巡行は、7/17の前祭(さきまつり)と7/24の後祭に分かれて行われます。
| 祇園祭 山鉾 | |
| 前祭 | 鉾:長刀鉾、月鉾、菊水鉾、函谷鉾、鶏鉾、放下鉾 曳山:岩戸山 船鉾:船鉾 傘鉾:綾傘鉾、四条傘鉾 舁山:螳螂山、保昌山 (ほうしょうやま) 、孟宗山 (もうそうやま) 、占出山 (うらでやま) 、山伏山、白楽天山 (はくらくてんやま) 、霰天神山 (あられてんじんやま) 、郭巨山 (かっきょやま) 、伯牙山、芦刈山、木賊山 (とくさやま) 、油天神山、太子山 ※順不同 |
|---|---|
| 後祭 | 曳山:南観音山、北観音山、鷹山 船鉾:大船鉾 舁山:鈴鹿山、浄妙山 (じょうみょうやま) 、橋弁慶山、役行者山 (えんのぎょうじゃやま) 、黒主山 (くろぬしやま) 、鯉山、八幡山 (はちまんやま) ※順不同 |



山鉾巡行の前に行われる宵山も祇園祭のオススメ。
山鉾巡行をホテルから楽しむ




祇園祭の宵山を楽しむホテル




祇園祭 長刀鉾 近くの観光&グルメ
元悪王子町(もとあくおうじちょう)
長刀鉾から徒歩約1分にあるのが「元悪王子町」。
本当に京都には珍しい町名が多い!!特に、この「元悪王子町と悪王子町」は、一度聞いたら頭の片隅に張り付いて残る(笑)
COCON KARASUMA 古今烏丸
長刀鉾から徒歩約2分にあるのが「COCON KARASUMA 古今烏丸」。四条烏丸のランドマークの1つ。1F、2F、B1Fにテナントや飲食店があり、3Fには「京都シネマ」というこじんまりとした映画館があります。その他はオフィス関係。
SUINA室町
長刀鉾から徒歩約3分にあるのが2019年3月16日に四条通室町にオープンした複合商業施設のSUINA室町。1FとB1Fには色んな種類の飲食店やスーパー・本屋があります。
錦市場
長刀鉾からから徒歩約4分にあるのが「錦市場」。
京の台所。多くの観光客で賑わっています。錦市場は約400年前に徳川幕府公認の魚市場として始まりました。この辺りは豊富な地下水に恵まれ、魚市場を営んでいくのに適していたようです。
オーバカナル AUX BACCHANALES 京都
長刀鉾から徒歩約2分にあるのが「オーバカナル AUX BACCHANALES 京都」。
料理ももちろん美味しかったけど、食べ放題のパンのほうが印象的。特に「フォカッチャ」 と 「バゲット」 は、 これだけを食べに来ても良いくらい美味しい!!
焼肉 弘商店 烏丸錦
長刀鉾から徒歩約3分にあるのが「焼肉 弘商店 烏丸錦」。
肉の専門店が経営している焼肉屋だけあってレベルは高いです。それほど料金も高くないし、日によって稀少部位が食べられるのもありがたいですね。
焼肉・ホルモン あんじゅ
長刀鉾から徒歩約3分にあるのが「焼肉・ホルモン あんじゅ」。
オススメの焼き肉屋さん。注文した肉は全て満足で、特に「厚切りタン」は美味しかった。大丸裏という便利な場所にあるにもかかわらず、価格設定も良心的。
ベトナム料理 コムゴン
長刀鉾から徒歩約4分にあるのが「ベトナム料理 コムゴン」。
人気のベトナム料理店。ヘルシーなイメージがあるので店は女性客でいっぱい。エスニックで美味しい料理がいただけます。そして、ラーメン屋として見てもオススメのお店!!フォーを食べるためだけに来たい ! って思うくらい旨い。
麺匠たか松 四条店
長刀鉾から徒歩約1分にあるのが「麺匠たか松 四条店」。
“つけ麺”がメインのお店だから、麺はもちろん美味しい。そして、ラーメンの味もなかなか。煮干しと円やかな味わいのスープを楽しめます。
ラーメンムギュ vol.2
長刀鉾から徒歩約4分にあるのが「ラーメンムギュ vol.2」。
めっちゃ旨い!!程よい醤油のコクとキレ、ほんのり感じる魚介の旨味、そして鶏のスッキリとした味わい。色んな材料のバランスが丁度いい感じ。
チャーシューは、さらに旨い!!脂身の部分も煮崩れすることなく、柔らかく心地良い歯ごたえが楽しめます。くさみが消えた豚本来の正直な味わい。
祇園祭 長刀鉾 アクセス
「 祇園祭 長刀鉾 」は京都市地下鉄烏丸線「四条駅」、阪急京都線「烏丸駅」20番出入口からすぐ、四条通烏丸東入ル北側に建てられます。上ル下ル西入東入について
詳しいアクセスを見る
大阪方面から
阪急
阪急「大阪梅田駅」で特急[京都河原町 行き] に乗車
⇒「烏丸駅」下車後、20番出入口からすぐ
JR+地下鉄
JR「大阪駅」で新快速[京都方面 行き] に乗車
JR「京都駅」下車後、京都市営地下鉄 烏丸線「京都駅」で[国際会館 行き]に乗車
⇒「四条駅」下車後、20番出入口からすぐ
京阪
京阪「淀屋橋駅」・「北浜駅」・「天満橋駅」・「京橋駅」で特急[出町柳 行き] に乗車
⇒「祇園四条駅」下車後3・4番出入口から徒歩約2分の阪急に乗換
⇒「京都河原町駅」で[大阪梅田 行き]に乗車
⇒「烏丸駅」下車後、20番出入口からすぐ
又は「祇園四条駅」下車後4番出入口から徒歩約13分
京都駅から
地下鉄
JR「京都駅」下車後、京都市営地下鉄 烏丸線「京都駅」で[国際会館 行き]に乗車
⇒「四条駅」下車後、20番出入口からすぐ
四条河原町から
四条河原町交差点から徒歩約10分
阪急
阪急「京都河原町駅」で[大阪梅田 行き] に乗車
⇒「烏丸駅」下車後、20番出入口からすぐ
祇園祭 長刀鉾 まとめ



生身の稚児が乗る唯一の鉾でもあります。
現在のように、前祭(さきまつり)と後祭(あとまつり)に別れて巡航が行われる2014年以前に、曳き手ボランティアで参加した一番最後に巡航する南観音山が出発する頃には、すでに長刀鉾は巡航が終盤。



めっちゃ、羨ましかった(笑)







コメント