日本三大祭りの祇園祭。
京都でお祭りといえば、一番最初に思い浮かぶのが「祇園祭」ですね。
祇園祭は八坂神社のお祭りというのを知らない人もいるんじゃないでしょうか?
祇園祭はショーではない
2024年の祇園祭の前に、インバウンド向けで飲食を伴う高額な「山鉾巡行プレミアム観覧席」の販売が問題になりました。
八坂神社の宮司さんが「祇園祭はショーではない」と苦言を呈したんです。
結局は「ソフトドリンクは提供するが、お酒の提供は行わない」ということに決着。
「なんで八坂神社が苦言を呈しているんだろう?」って思っている人もいるんじゃないでしょうか?
一つ目は、そもそも「祇園祭は八坂神社のお祭り」なんです。
京都人なら、祇園祭は八坂神社のお祭りだと知っていると思うけど、それ以外の人は知らない人がいるかも。
八坂神社のお祭りなんだから、そら、意にそぐわないことがあれば当然言います。
でも、一般の人や祇園祭の起源を知らない人は「祇園祭の山鉾巡行はショーのようなものじゃないの?」って疑問に思うのも当然。
二つ目は、八坂神社の宮司さんが何で「祇園祭は ( 神事であって ) ショーではない」のかっていう説明がない。
八坂神社の宮司さんはちゃんと説明されていると思うけど、記事には書かれていないんでしょう。
実は元々、祇園祭には疫病などで亡くなっってしまった人々への鎮魂や疫病を祓うという意味があるんです。神事ですね。
これが一番重要なポイントです。
コロナや地震、災害などで亡くなられた人々の鎮魂や疫病のお祓いの神事をする時、お酒や食べ物が提供されながら鎮魂やお祓いの神事を見物されたらどう思うでしょうか。
法事などで飲食をしながら故人を偲ぶのとはちょっと違う。
だから、八坂神社の宮司さんは「祇園祭は ( 鎮魂やお祓いの神事であって ) ショーではない」と苦言を呈したんです。
祇園祭の起源等を理解している八坂神社の関係者からしたら、「祇園祭はショーではない」は当然の主張。
そして、「祇園祭は八坂神社のお祭り」だから、京都市観光協会も八坂神社の考えを無視できなかった。ということでしょう。
八坂神社のお祭りなら「八坂祭」なのでは?
そもそも、八坂神社のお祭りならなんで「八坂祭」じゃないの?って思う人がいるかも。
当然そう思いますよね。
なんで八坂神社のお祭りが「祇園祭」なのか?
実は、明治になってから「八坂神社」へと名前が変わってしまったんです。
それまで正式には、祇園感神院 ( かんしんいん ) といいました。
通称は、「祇園社」または「感神院」。
現在でも、地元では八坂神社は「祇園さん」と呼ばれています。
「祇園社」のお祭りだから『祇園祭』ということです。
「なぜ名称が変わってしまったのか?」等の詳細は下記を読んでください。
祇園祭 前祭 山鉾 | 鉾:長刀鉾、月鉾、菊水鉾、函谷鉾、鶏鉾、放下鉾 曳山:岩戸山 船鉾:船鉾 傘鉾:綾傘鉾、四条傘鉾 舁山:螳螂山、保昌山 ( ほうしょうやま ) 、孟宗山 ( もうそうやま ) 、占出山 ( うらでやま ) 、山伏山、白楽天山 ( はくらくてんやま ) 、霰天神山 ( あられてんじんやま ) 、郭巨山 ( かっきょやま ) 、伯牙山、芦刈山、木賊山 ( とくさやま ) 、油天神山、太子山 ※順不同 |
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祇園祭 後祭 山鉾 | 曳山:南観音山、北観音山、鷹山 船鉾:大船鉾 舁山:鈴鹿山、浄妙山 ( じょうみょうやま ) 、橋弁慶山、役行者山 ( えんのぎょうじゃやま ) 、黒主山 ( くろぬしやま ) 、鯉山、八幡山 ( はちまんやま ) ※順不同 |
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